著者
渕野 昌
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.33-47, 2018 (Released:2018-11-01)
参考文献数
36

Since Gödel's Incompleteness Theorems were published in 1931, not a few mathematicians have been trying to do mathematics in a framework as weak as possible to remain in a “safe” terrain. While the Incompleteness Theorems do not offer any direct motivations for exploring the terrae incognitae of the alarmingly general and consistency-wise strong settings like the full ZFC or even ZFC with large large cardinals etc., Gödel's Speedup Theorem, a sort of a variant of the Incompleteness Theorems, in contrast, seems to provide positive reasons for studying mathematics in these powerful extended frameworks in spite of the peril called the (in)consistency strength. In this article of purely expository character, we will examine a version of the Speedup Theorem with a detailed proof and discuss the impact of the Speedup Theorem on the whole mathematics.
著者
渕野 昌
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.248-259, 2004-07-27 (Released:2008-12-25)
参考文献数
30
被引用文献数
1

4 0 0 0 OA 公理的集合論

著者
渕野 昌
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.411-421, 2013-10-25 (Released:2017-03-10)
参考文献数
19
著者
嘉田 勝 吉信 康夫 友安 一夫 渕野 昌 薄葉 季路 岩佐 明 加茂 静夫 加藤 匠人 静間 荘司
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の開始後に、当初想定できなかった研究遂行の障害が複数件生じ、当初想定していた研究方法の大幅な縮小を余儀なくされ、特に、主題として設定した「巨大基数公理を用いた集合論の手法による位相空間論へのアプローチ」については、特筆すべき成果を挙げられなかった。その一方、本研究の遂行の過程で派生的に生じた、「(1) 点列の集合への収束とコーエン強制」 「(2) 和集合公理を除いた集合論の公理系における、種々の選択公理関連命題の強弱関係」「(3) 囚人の帽子パズルの無限集合への一般化」の3点の集合論および位相空間論の問題については、興味深い成果が得られており、今後の研究の進展も期待できる。
著者
渕野 昌 ブレンドレ ヤーグ 酒井 拓史 薄葉 季路 ジョアン バガリア ソウクプ ライオシュ ユハス イシュトバン セントミクロッシ ゾルタン
出版者
中部大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究で得られた主要な結果としては, (1)[雑誌論文][5], [4]でのコーエンモデルや, もっと一般に小さなp.o.のside by side productによる強制で得られるモデルの組合せ論的性質を公理化すると考えられる組み合せ論的原理に関する理論の確立, (2) 多くの数学的な反映原理と同値になるFodor-type Reflection Principle (FRP)と名付けたstationary reflection principleのバリアントの定式化と, その理論の確立([雑誌論文][3], [1])があげられる. 特に(2)の研究では, 本研究終了前後の時期に, 従来AxiomRと呼ばれるFRPより真に強いことの知られている原理から証明されていたトポロジー, グラフ理論などでのreflectionに関する結果の多くが, ZFC上FRPと同値になるという結果が得られているが, この結果は, FRPが"正しい"原理の定式化であることを強く示唆しているもの, と解釈できる.
著者
吉信 康夫 渕野 昌 宮元 忠敏 嘉田 勝 友安 一夫 酒井 拓史 薄葉 季路 松原 洋 König Bernhard
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

公理的集合論の研究において, アレフ数2以上の無限基数のもつ組合せ的性質は, それ以下の無限基数に比べて解明されていない点が多い. 本研究では, アレフ数2以上の無限基数のうち比較的小さいものたちのもつ組合せ的性質の, いろいろな強制拡大の下での不変性を詳しく調べた. その結果, 強制公理と呼ばれる集合論のよく知られた一連の公理たちが, どのような種類の半順序集合による強制拡大によってどの程度保存されるかという問題を中心に, いくつかの重要な知見を得ることができた.