著者
渥美 聡孝 Atsumi Toshiyuki
出版者
金沢大学
雑誌
博士論文本文Full
巻号頁・発行日
2016-03-22

博士論文本文Full 以下に掲載:Journal of Traditional Medicines 30(3) pp.124-131 2013. 和漢医薬学会. 共著者:Toshiyuki Atsumi, Akiho Iwashita, Isao Ohtsuka, Nobuko Kakiuchi, Yohei Sasaki, Masayuki Mikage, Kazuo Toriizuka
著者
渥美 聡孝
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.70, 2018 (Released:2018-01-01)
参考文献数
2

近年,九州では大型肉食恐竜の歯の化石が発見され,恐竜研究の地として注目を集めている.古代生物の化石は生物史や系統学,分類学など古生物学的に重要な意義を持つものである.化石の中には竜骨という名で生薬として用いられるものもあるが,恐竜に由来するものではない.第17改正日本薬局方では,竜骨は「大型ほ乳動物の化石化した骨で主として炭酸カルシウムからなる」と規定されており,漢方薬原料として用いられている.しかし近年は中国政府が竜骨の採掘を制限するなど,資源枯渇に対する危機感が露わになっている.したがって,持続的利用のために竜骨代替品などの検討が行われているが,原動物が不明瞭なため対策が困難な状態にある.竜骨は東大寺正倉院にも収蔵されており,奈良時代の生薬が今も残っている.この竜骨は過去の調査でシカ科動物の化石であるとされているが,現在の市販品について分類学的に原動物の調査をした報告はない.今回,日本と中国の市場品竜骨について検討した報告がなされたので紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Oguri K. et al., J. Nat. Med., 71, 463-471(2017).2) Oguri K. et al., J. Nat. Med., 70, 483-491(2016).
著者
渥美 聡孝
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.70, 2018

近年,九州では大型肉食恐竜の歯の化石が発見され,恐竜研究の地として注目を集めている.古代生物の化石は生物史や系統学,分類学など古生物学的に重要な意義を持つものである.化石の中には竜骨という名で生薬として用いられるものもあるが,恐竜に由来するものではない.第17改正日本薬局方では,竜骨は「大型ほ乳動物の化石化した骨で主として炭酸カルシウムからなる」と規定されており,漢方薬原料として用いられている.しかし近年は中国政府が竜骨の採掘を制限するなど,資源枯渇に対する危機感が露わになっている.したがって,持続的利用のために竜骨代替品などの検討が行われているが,原動物が不明瞭なため対策が困難な状態にある.竜骨は東大寺正倉院にも収蔵されており,奈良時代の生薬が今も残っている.この竜骨は過去の調査でシカ科動物の化石であるとされているが,現在の市販品について分類学的に原動物の調査をした報告はない.今回,日本と中国の市場品竜骨について検討した報告がなされたので紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Oguri K. <i>et</i> <i>al</i>., <i>J</i>. <i>Nat</i>. <i>Med</i>., <b>71</b>, 463-471(2017).<br>2) Oguri K. <i>et</i> <i>al</i>., <i>J</i>. <i>Nat</i>. <i>Med</i>., <b>70</b>, 483-491(2016).
著者
渥美 聡孝:筆頭著者 八木 仁史 木内 祐二
出版者
昭和大学薬学雑誌編集委員会
雑誌
昭和大学薬学雑誌 (ISSN:18847854)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.175-183, 2011-12

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、地震後に発生した津波によって東北地方沿岸部に多大な被害をもたらした。昭和大学では、岩手県下閉伊郡山田町に3月15日~4月16日までの計33日間、医療救援隊を派遣し、活動期間内にのべ約3,000人の診療を行った。また、避難所の衛生管理も行うことで被災者の健康管理に寄与することができた。薬剤師は主に医薬品の管理・調剤と往診時の薬の選択(代替薬や新規処方)と患者情報の収集を行い、さらにはバイタルサインの測定など、患者データも自ら収集した。往診時には、医薬品バックを自作し、持ち運ぶ医薬品として必要最小限の薬を選ぶことに最も苦心した。調剤以外に薬剤師の職能を活かす場としては、公衆衛生の管理があり、実際に薬剤師達は感染症を防ぐために手洗い・うがいなどの励行、避難所のトイレ掃除を行った。普段の業務と同様、緊急時にも薬剤師の活動の場は多数あり、チーム医療の中で無くてはならない存在だということを実感した。薬学生が今後、チーム医療の一員として活躍するためにも、教職員は学生に対して他職種とのコミュニケーション能力を重点的に育成し、医療系の知識・技能においては卒後教育を含めて取り組んでいく必要がある。(著者抄録)
著者
渥美 聡孝 上原 直子 河崎 亮一 大塚 功 垣内 信子
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.155-164, 2015 (Released:2015-08-12)
参考文献数
15
被引用文献数
2

漢方薬は医師の7割以上が日常的に処方しており,日本の医療の中で重要な要素となっているが,薬学の分野における漢方教育は確立の途上である。薬学生の漢方に対する認識を把握し,卒後も自主学習できる実践的な漢方教育のあり方を考えるため,本学薬学生を対象にアンケート調査を行った。その結果,漢方に関心のある学生は80.8%,大学で漢方を勉強する価値があると答えた学生は91.1%であり,学生は漢方に対して高い関心を持っていた。しかし漢方を「患者に紹介する自信はない(60.2%)」という,関心の高さに反して漢方の知識が身についていないことも明らかとなった。自由回答からは,1~4年までは生薬に実際に触れる体験型の講義を,5~6年生は症例検討会や西洋薬との薬物相互作用などの臨床に関する講義を希望していることが明らかとなった。変化する学生の興味を認識し,授業を行うことで,学生の学習意欲を向上させることができると考えられた。