著者
比屋根 一雄 澤部 直太 飯尾 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.586, pp.65-72, 1998-03-05
被引用文献数
17

短時間に減衰する単発音について、その擬音語表現を6種類に分類し、それらの実際の音信号のスペクトル構造の特徴について調べた。ガンマトーンを用いた疑似単発音について擬音語への認知実験を行い、中心周波数、残響時間、周波数ゆらぎに対するパラメータ依存性を定量的に解析した。カン、チンなどの衝突減衰音では母音が中心周波数を表し、1kHz以下は/o/、1〜2kHzは/a/、2kHz以上は/i/を用いる。残響時間は語尾変化として表われ、4kHzでは0〜100msがチッ、100〜200msがチン、300ms以上がチーンと表現される。純粋なガンマトーンに周波数揺らぎを加えてゆくと、カンやタンから、パン、バン等の破裂音として認識されるようになる。
著者
古宮 誠一 澤部 直太 櫨山 淳雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.544-557, 1996-09-25
被引用文献数
19

大規模なソフトウェアの開発は,労働力を結集するためにプロジェクトを組んで行われるのが一般的である.しかも,どのようなライフサイクルモデルを採用しようとも,ソフトウェア開発プロジェクトには開発計画というものが必ず存在する.これは動員した労働力を有効に機能させるためである.従って,プロジェクトを成功へと導くためには,この計画をもとに管理目標を設定し,その達成度をフォローするという方法が効果的である.しかし,これはそれほど容易なことではない.なぜなら,ソフトウェア開発においては,作業量の見積もりやプロジェクトのリスクの予測が困難だからであり,このため,ソフトウェア開発計画の立案やソフトウェア開発における各作業の実質的な進ちょく把握が困難だからである.このため,プロジェクト管理者の負荷を軽減すると共に,高度なプロジェクト管理ができるように,ソフトウェア開発プロジェクトのプロジェクト管理を強力に支援するシステムを開発することが必要不可欠である.本論文では,プロジェクト管理のためのソフトウェアプロセスのメタモデルを提案すると共に,このメタモデルをベースにしたソフトウェアプロジエクト管理システムの枠組みが「ソフトウェア開発計画の立案」の支援に有効であることを,システムの実行例を用いて示している.