著者
飯尾 淳 大釜 秀作
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.355-358, 2015 (Released:2016-01-29)

情報システムの開発や運用を担う人材が身につけておくべき情報リテラシー教育は,高等学校における教科「情報」がその入門編として位置付けられている.現 在,「社会と情報」および「情報の科学」の2科目あわせて13種類の教科書が存在し,それぞれの教科書では理論から演習まで多くの工夫が盛り込まれてい る.しかし,その内容は,特定のプラットフォームに強く依存したものから中立性を可能な限り配慮したものまで様々である.本研究では,現存する13冊の教 科書を網羅的に調査し,その問題点を指摘するとともに,対策について提言する.
著者
飯尾 淳 吉田 圭吾 小池 亜弥 清水 浩行 白井 康之 桑山 晃一 栗山 桂一 小浪 宏信 高山 隼佑
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.2256-2267, 2011-07-15

GPS機能を内蔵したモバイル機器の普及により,属性情報付きの位置データを大規模に収集することが容易になった.オンラインアンケートで消費者の消費傾向や属性を取得し,個人情報保護に配慮したうえでアンケート結果と位置情報ログを結びつけることによって,実際の行動と消費意欲の関係を分析することができる.なお,そのような位置情報ログを「属性付き位置情報ログ」と定義した.今回,首都圏において約1,800名の参加者を募って1カ月弱にわたり実験を実施した.その結果,いくつかの消費傾向分野において参加者の意識は実際の行動に反映されていることが明らかとなった.The widespread of mobile devices makes it easy to collect location-based personal information on a broad scale. After acquiring consumption tendency and personal individual attribute via on-line questionnaire, associating the result of the questionnaire and the location-based personal information log, which named "the location-based personal information log with individual attribute," enables an analysis on the relation between personal behaviors and their intention. This time, with the help of approximately 1,800 participants, an experiment has been conducted in the Tokyo metropolitan area. The result revealed that the intention of participants to spend their money on several types of services and products were reflected to the log of their behavior. In this papar, details of the experiment and the result are reported.
著者
飯尾 淳
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.113, 2023-02-15

公衆トイレのサインには面白いものが多数あり,それらを収集しデータベース化している.現在2,000件以上のデータが集められている.トイレサインからはいろいろと学ぶことがある.世界のトイレサインを比較すると文化の違いを発見できる一方で,全世界で共通する傾向も見出せる.
著者
飯尾 淳 鵜戸口志郎 小山 欣泰 長谷川 祐子
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.2624-2634, 2012-11-15

健康維持を支援するウェブアプリケーション「イートスマート」は,会員(ユーザ)のダイエット活動をサポートする機能として食事や運動の記録はもとより日記やコメントといったユーザ同士のコミュニケーション機能を提供する.これらの機能はダイエットに効果的な影響を及ぼす.しかし同コミュニティに参加しているユーザの間でも,ダイエットに成功したユーザと成功していないユーザに分かれているという状況が見られる.そこで本研究では,それぞれのユーザによる情報の記録内容を分析することによって,効果的にダイエットを成功させるためには何が重要かを明らかにすることを試みた.その結果,やはりダイエットの成否を分ける潜在的な意識や意欲は記録に明示的に現れること,および,ダイエット支援サービスをより効果的なものとできる可能性が明らかになった.
著者
山﨑 久道 小川 千代子 飯尾 淳 李 東真
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント : 記録管理学会誌 = Records management : journal of the Records Management Society of Japan (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
no.70, pp.57-74, 2016-03

わが国の研究開発においては、STAP問題に見られるように、研究倫理のあり方と研究におけるデータや記録の適正な管理、利用が大きな問題になっている。これまで、研究ノートの「不備」や「正しい書き方」などを指摘する文献は数多くあるものの、研究における記録管理のあり方やプロセスを示し考察した文献は少ない。今回は、最新の情報技術の動向もにらみ、実際に研究を進める研究機関の立場からもこの問題をとらえ、記録管理についての知見がこの問題にどのように貢献できるのかを検討した。その結果として、以下の諸点を提言した。(1)科学の手法の変遷や研究分野の特徴に見合った情報の管理の必要性を追究する。(2)情報通信技術の進化を見据えて、データ取扱いの技術的側面と倫理的側面の検討と研究における情報取扱いのガイドラインの作成を行う。(3)研究現場での「アーカイブ」概念の意義と必要性を啓蒙する。(4)実務面での実験ノート作成・管理などの実践的手法の提唱と普及に着手する。(5)研究開発を効果的に支援できる「理系分野に強い」データ管理、記録管理の専門家の育成を目指す。(6)記録管理を実行することが研究の不正防止のみならず、効率や品質の向上に資することを証明して、そのことを社会に広く周知する。
著者
比屋根 一雄 澤部 直太 飯尾 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.586, pp.65-72, 1998-03-05
被引用文献数
17

短時間に減衰する単発音について、その擬音語表現を6種類に分類し、それらの実際の音信号のスペクトル構造の特徴について調べた。ガンマトーンを用いた疑似単発音について擬音語への認知実験を行い、中心周波数、残響時間、周波数ゆらぎに対するパラメータ依存性を定量的に解析した。カン、チンなどの衝突減衰音では母音が中心周波数を表し、1kHz以下は/o/、1〜2kHzは/a/、2kHz以上は/i/を用いる。残響時間は語尾変化として表われ、4kHzでは0〜100msがチッ、100〜200msがチン、300ms以上がチーンと表現される。純粋なガンマトーンに周波数揺らぎを加えてゆくと、カンやタンから、パン、バン等の破裂音として認識されるようになる。
著者
飯尾 淳 鵜戸口志郎 小山 欣泰 長谷川 祐子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.2624-2634, 2012-11-15

健康維持を支援するウェブアプリケーション「イートスマート」は,会員(ユーザ)のダイエット活動をサポートする機能として食事や運動の記録はもとより日記やコメントといったユーザ同士のコミュニケーション機能を提供する.これらの機能はダイエットに効果的な影響を及ぼす.しかし同コミュニティに参加しているユーザの間でも,ダイエットに成功したユーザと成功していないユーザに分かれているという状況が見られる.そこで本研究では,それぞれのユーザによる情報の記録内容を分析することによって,効果的にダイエットを成功させるためには何が重要かを明らかにすることを試みた.その結果,やはりダイエットの成否を分ける潜在的な意識や意欲は記録に明示的に現れること,および,ダイエット支援サービスをより効果的なものとできる可能性が明らかになった.The web application named "Eat Smart" provides functions for its users to keep dietary records, exercise programs, daily comments, and other information, as the functions to support the users' activities for dieting. Although these functions are considered effective in dieting, we have found the users are divided into two groups; the one is the users who have succeeded in dieting and the other is the users who have not succeeded. Therefore, this study aimed to clarify what was important in effective dieting, by analyzing the information recorded by each user. As a result, it was confirmed that the expression of users' firm intention in dieting was clearly expressed in the records, and that there was possibility to improve the supportive service for dieting.
著者
除村 健俊 小林 真也 飯尾 淳 井上 雅裕
出版者
一般社団法人 PMI日本支部
雑誌
プロジェクトマネジメント研究報告 (ISSN:24362115)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.16-23, 2022-04-20 (Released:2022-04-22)
参考文献数
10

2020年初頭から始まった新型コロナウイルスの影響で大学教育も大きな影響を受けた.キャンパスは閉鎖され,対面授業ができなくなりオンライン授業が急激に導入された.大学教育は報告時点(2021年7月)までで,半期の授業が3回行われた.この間,授業形態の改善もなされ,対面授業と比較した学生の心理的影響や理解度など,多くの知見が蓄積され,多くの報告が行われている.本報告は,2021年7月に行われたPMI日本フォーラムのアカデミックセッションで実施されたパネルディスカッションをまとめたものであり,コロナ禍の中で実際に授業を実施してきた大学教員の視点から見た,授業形態の変遷や,対面授業との比較,課題,及び,後に実施されたアンケートの結果と考察などを論述する.
著者
飯尾 淳
出版者
特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構
雑誌
人間中心設計 (ISSN:18829635)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-5, 2021-03-16 (Released:2021-03-31)
参考文献数
20

There has been widespread acknowledgement and acceptance of the user experience (UX) and the user experience design (UXD) in modern manufacturing and service industries. However, there seem to be several defects in utilizing UXD, due to the lack of appropriate knowledge on the UX and UXD. In this paper, several anti-patterns in UXD, such as the fraudulent UX, the excuse UX, and the self-serving UX are discussed. To avoid these unfortunate situations, some constructive discussions on these issues, considering them as the start point, will be highly expected.
著者
飯尾淳 鵜戸口志郎 小山欣泰 長谷川祐子
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.1453-1460, 2011-06-30

健康維持を支援するウェブアプリケーション「イートスマート」は,会員(ユーザ)のダイエット活動をサポートする機能として食事や運動の記録はもとより日記やコメントといったユーザ同士のコミュニケーション機能を提供する.これらの機能はダイエットに効果的な影響を及ぼす.しかし同コミュニティに参加しているユーザの間でも,ダイエットに成功したユーザと成功していないユーザに分かれているという状況が見られる.そこで本研究では,それぞれのユーザによる情報の記録内容を分析することによって,効果的にダイエットを成功させるためには何が重要かを明らかにすることを試みた.その結果,やはりダイエットをするという意識や意欲の発露が重要であること,ただ漫然と記録するだけでは効果がないことなどが明らかになった.
著者
飯尾 淳 清水 浩行 神庭 里文 小林 勝哉 山田 裕貴
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.335-338, 2012

ODPG (OpenOffice.org & OpenDocument Format 利用推進グループ)は,民間企業を主体として,同様のOSS生産性ソフトウェアへの移行を推進するために設立された業界団体である.同団体の技術評価ワーキンググループでは,OpenOffice.org等の導入を支援することを目的として,組織におけるOSS生産性ソフトウェア導入の検討に必要な手続きや選択基準,評価方法の整備を進めた.本論文では,同ワーキンググループで検討した「商用ソフトウェアからの移行ガイドライン」および移行の効果,製品選択における評価のポイント等について論じる.
著者
飯尾 淳 石山 泰弘 佐藤 紀子 和井田 理科
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2017-CE-141, no.5, pp.1-8, 2017-10-27

人間中心設計推進機構 (HCD - Net) では,各種の製品やサービスをデザインする企業における人間中心設計 (Human - Centered Design, HCD) の普及を推進する活動を実施している.その一環として,人事部門など企業内の教育に関する部門内に,HCD の概念と方法論そのものを教育 ・ 啓発する活動を促進することを計画した.そこで,HCD 教育の実践者を増やすための活動グループとして,講師拡大ワーキング ・ グループが設置され,現在,精力的な活動を続けている.その成果として,まず,入門教育のコンテンツを作成し,いくつかの組織において試行を始めたところである.本報告では,入門教育コンテンツ作成の概要と,実際の試行結果について報告する.