著者
濱口 純 阿部 厚憲 松澤 文彦 水上 達三 廣方 玄太郎 及能 健一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.1876-1881, 2013 (Released:2014-01-25)
参考文献数
15
被引用文献数
3 3

症例は47歳,女性.昆布を摂食した翌日より腹痛を訴え前医を受診した.イレウスの診断にて保存的加療を行うも改善せず当院転院後,手術を施行した.Treitz靱帯より180cmの空腸内に堅い内容物が詰まっており,イレウスの原因となっていた.空腸を切開し摘出すると摂食した昆布であった.内容物の摘出後,切開創を縫合し腸管を切除せず終了した.術後イレウスの再燃はなかった.食餌性イレウスは時々見られる疾患であるが,昆布が原因となっている症例は本邦に特有であり比較的まれである.今回われわれは昆布により発症した食餌性イレウスの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
吉田 康伸 濱口 純一 山田 快
出版者
法政大学スポーツ研究センター
雑誌
法政大学スポーツ研究センター紀要 = Bulletin of Sports Research Center, Hosei University (ISSN:21879168)
巻号頁・発行日
no.36, pp.93-99, 2018-03

本研究では,男子バレーボールにおける攻撃パターンの傾向について,2017 年男子ワールドグランドチャンピオンズカップの日本戦のうち,VTR 録画した10 ゲーム,34 セットを対象に,後日再生して私案の記録用紙に記録し,集計作業を行った。測定した項目は①攻撃種類の分類,②ポジション別のバックアタック,③攻撃パターンの分類で,それぞれコンビネーション攻撃の出現率,打数の出現率,決定率などを算出し,日本チームと日本チーム以外の二つを比較検討しながら考察を進めた。結果として,男子バレーボールにおいてはほぼ全てのコンビネーション攻撃の中にバックアタックを組み込んでいることが明らかになり,同時にフロントとバックプレーヤーを合わせた4 人攻撃もほぼ全てに出現していたことが明らかになった。またバックアタックは一度のコンビネーション攻撃の中で,二人のバックプレーヤーが同時にバックアタックを仕掛けるWBA の打数が多数を占めた。戦術的には日本チームとそれ以外の世界上位チームに差はみられず,既に攻撃戦術についてはこれ以上ないレベルにまで行きついている部分もあるため,今後はよりスピーディーで精度の高いプレーが求められることになると予想される。