著者
西村 豪生 岩佐 絵里子 入江 道生 金子 雅志 福元 健 上田 清志 片山 悦子
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J97-B, no.5, pp.393-406, 2014-05-01

設備コストの低減や運用柔軟化を目的として,セッション制御サーバシステムの仮想化プラットホームへの移行が行われつつある.本環境では,仮想化されたハードウェアリソースをリソースプールとして共有化し,各サーバシステムの要求に応じて動的なリソース割り当てを行う.本論文では,仮想化プラットホーム上のセッション制御サーバシステムを前提とし,リソースプール中のハードウェアリソースを一時的に活用することにより,キャリア網の構成装置に求められる無停止ソフトウェアアップデートを実現する手法を提案する.具体的には,現用のシステムとは独立して更新済みのソフトウェアが動作するシステムを構築し,動的な移行を行うことで冗長性を維持したまま無停止ソフトウェアアップデートを実現する.また,セッション制御アプリケーションがリソースプールや複数世代のシステムを意識することなくソフトウェアアップデートを実施可能とするミドルウェアを提案し,プロトタイプ実装によって提案するソフトウェアアップデート方式がサービスに深刻な影響を与えることなくセッション制御サーバをアップデート可能であることを示した.
著者
中島 求 金子 雅志 片山 悦子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.577, pp.101-104, 2007-03-01
参考文献数
3

現在、テレコムNWのプレゼンス情報とインターネットサービスを連携させることが注目されているが、プレゼンスサービスの普及に伴い、プレゼンスに関するトラヒック量の増加が問題となっている。プレゼンストラヒックを削減する様々な手法は提案されているが、インターネットとテレコムNWという異なるNWを結ぶ、テレコムNWのゲートウェイ装置(GW)への適用方法は課題であった。また、GWは高負荷になるため、分散構成は必須であるが、分散構成時におけるプレゼンストラヒック削減手法の実現方式は課題であった。本稿では、プレゼンス情報を利用するインターネット上のサービス(APL)と、テレコムNW内に収容されている端末をそれぞれ分散収容するGW群と、APLと端末を振り分ける装置を用意し、APLおよび端末を動的に収容分散するGWの分散構成実現方式を提案し、この方式でプレゼンストラヒックを削減する手法が適用可能なことを示した。