著者
兵藤 健志 工藤 絵理子 越戸 陽子 牧瀬 ゆかり 井川 友利子 大村 武史 片岡 真 星子 奈美 寺田 良司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.311-326, 2010 (Released:2010-09-01)
参考文献数
41
被引用文献数
1

次世代OPACは,表紙画像やフォーマット等のビジュアル化,内容・目次など豊富な情報の提供,適合度によるソート,絞り込み検索,スペルチェック/サジェスト機能,ユーザー参加型機能など,ユーザー目線のインターフェースにより注目を集めてきた。また最近では,従来からの冊子資料に加え電子ジャーナルや電子ブックなどeリソースへのアクセス,機関リポジトリやデジタル化したコンテンツ等,図書館が提供する多様なコンテンツを集約し,それらの検索機能を提供することから,海外を中心にディスカバリ・インターフェースと呼ばれ始めている。九州大学附属図書館では,海外のオープンソース・ソフトウェアであるeXtensible Catalog(XC)によってディスカバリ・インターフェースCute.Catalogの導入を実現し,2010年4月に試験公開した。本稿では,XC選定までの過程とXCソフトウェアの概要について説明するとともに,本学での導入プロセスや課題の解決,そして今後の展望について紹介する。
著者
伊東 栄典 片岡 真 牧瀬 ゆかり
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.11-15, 2009
被引用文献数
2

Web 上で提供される電子ジャーナル等のe リソースサイトでは,契約した機関の構成員のみが利用できるようにアクセス制限を行っている。組織間の分散電子認証基盤としてShibboleth システムがあり,その利用が進んでいる。さらには Shibboleth を共通の認証基盤として用いる認証フェデレーションが世界で広がっており,日本国内でも学術認証フェデレーション「Gakunin」が設立されている。我々は,これまで九州大学におけるShibboleth の基盤開発を行ってきたが,この度情報統括本部と附属図書館の協力によって,Shibboleth IdP の立ち上げおよび図書館マイアカウントサービスのShibboleth 対応を行った。本稿では,特にGakunin フェデレーションに参加する場合の,Shibboleth IdP における属性問題についての検討と解決案を述べる。また,九州大学におけるShibboleth 導入と評価について述べる。
著者
詫間 沙由香 兵藤 健志 牧瀬 ゆかり 南 俊朗 井上 創造 金 銀子
出版者
九州大学附属図書館研究開発室
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.46-55, 2008

2009年2月下旬,ソウル市内外にある2つの大学図書館(ソウル大学校図書館および成均館大学校図書館)と2つの公共図書館(国立中央図書館・国立デジタル図書館および議政府市図書館)を訪問した.これらの図書館では,ICタグなどの最新技術を導入した設備やインフォメーション・コモンズなどの利用者へのサービス空間としての機能の整備状況を見学することができた.図書館をめぐる日本と韓国の環境には社会の仕組みや背景となる文化の相違などがあるものの,多くの類似点もある.韓国の先端的図書館の新しい動きは,これからの日本の図書館の進むべき方向を示唆しているのではなかろうか.