著者
神谷 泉 黒木 貴一 田中 耕平
出版者
日本情報地質学会
雑誌
情報地質 (ISSN:0388502X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.11-24, 2000-03-25
参考文献数
40
被引用文献数
23

数値地図50mメッシュ(標高)を用い,地表面の傾斜を濃淡画像で表現した傾斜量図を作成し,これを用いた地形・地質の判読を試みた。傾斜量図は,低地(段丘),山地,火山,地すベり地の地形の判読に有用であった。また,構成地質に関しては,構造線・断層の候補となるリニアメント,ある種の岩石の分布域の境界を判読できる場合があった。判読のための傾斜の計算方法としては,Roberts型よりもPrewitt型あるいはSobel型が優れている。傾斜量図は,他の地表面の表現手法と比べ,いくつかの点で優れている。上記の判読で使用している基本的な判読キーは,「明るさ」,「一様性」,「線間隔」,「鮮明さ」,「方向性」であった。また,山地においては,尾根と谷に対応する明るい線が互いにがっちりかみ合った模様である「脳状模様」が有用な判読キーであった。以上を総合し,傾斜量図は,地形・地質を調査する上で重要な資料となりうる。
著者
田中 耕平 堂薗 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.328, pp.83-88, 2007-11-11
参考文献数
4
被引用文献数
1

音楽情報の自動分類システムの1つとして,MIDIによって作られた楽曲を,自己組織化マップを用いて分類する実験を行った.MIDIは楽曲の譜面情報を電子化したもので,楽曲を再生するためのすべての情報を表現することができる.本研究においては,MIDIのデータから1小節ごとあるいは曲全体を入力ベクトルに変換し,自己組織化マップに学習させることで,ロック,ジャズ,ブルース,カントリー,ラテンのようなジャンルごと,または曲ごとに分類され学習することが可能であるか実験を行った.
著者
安達 茂実 古谷 徳夫 三沢 芳夫 石田 道雄 金沢 浩二 竹内 正七 田中 耕平
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.2031-2036, 1986-11-01

概要 近年、絨毛癌に対する化学療法において、etoposlde(VP-16)やclsplatm(CDDP)の投与が試みられ、その有効性が報告されている。今回、Nude Mouse (以下NM)移植絨毛癌細胞株GCH-1に対するVP-16、CDDPの抗腫瘍効果をMTXとの比較において検討するとともに、VP-16、CDDPの組織内移行濃度とその抗腫瘍効果およひ副作用との関連性についても検討し、以下の結果を得た。 1)腫瘍増殖抑制率Inhlbltlon Rate (IR)はVP-16 82 6%、CDDP 74 6%、MTX 36 2%てあり、VP-16およひCDDPのIRはMTXのIRに比較して有意であつた。 2)VP-16、CDDP、MTX投与群担癌NM、非担癌NMにおける薬剤投与前との比体重の推移をみると、CDDP投与群に有意の比体重減少が観察された。 3)担癌NMの血清β-HCGの推移は、腫瘍の増大と並行して上昇する傾向を示し、腫瘍増殖抑制効果のみられた薬剤投与群では明確な上昇は観察されなかつた。 4)VP-16 25mg/kg、 CDDP 5mg/kg を担癌NMにone shot にて腹腔内投与し、腫瘍、血液、各臓器におけるVP-16、CDDP濃度の経時的推移をみた。投与後05時間において、血中濃度に対する腫瘍、肝、腎濃度を比較すると、VP-16では各々0 10倍、0 59倍、0 32倍、CDDPでは2 68倍、2 85倍、5 42倍であつた。したがつて、VP-16はその血中濃度の割には各組織への移行率は低く、一方、CDDPはその血中濃度の割には各組織への移行率が高かつた。次に、投与後4時間までの推移をみると、VP-16の濃度は急速に減少し、投与後05時間における濃度に比較して、血液、肝、腎濃度はほぼ10%以下に減少した。これに対し、腫瘍濃度はなお37 1%の遣残を示した。CDDP濃度の減少はVP-16に比較して連延し、血液、肝、腎濃度はなお50〜60%の遺残を示し、腫瘍濃度はむしろ減少が早く、約20%の遺残に過ぎなかつた。
著者
納口 恭明 田中 耕平
出版者
独立行政法人防災科学技術研究所
雑誌
防災科学技術研究所年報 (ISSN:09186441)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.94-95, 1999-10-30

(1)崩壊土砂の堆積状況調査大規模崩壊による流下物の堆積状況調査から岩屑流の流動機構の解明を目指して,ニュージーランドのエグモント火山の岩屑なだれを対象地域に選び,空中写真判読等により堆積物の分布状況の調査を行なった.(2)模擬実験ピンポン球実験を斜面の底面の条件を変えて継続するとともに,10mスケールの斜面上で発泡スチロール粒子を用いて同様の実験を行い,実際の堆積物との比較から相似則の導出と確認を行なう.
著者
田中 耕平 堂薗 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.281, pp.43-48, 2008-10-31

音楽情報の自動分類の1つとして,MIDIによって作られた楽曲を,時系列情報のモデル化に有効である隠れマルコフモデル(Hidden Markov Model,HMM)を用いて表現し,HMMをノードとする自己組織化マップを用いて分類する実験を行った.MIDIは楽曲の譜面情報を電子化したもので,楽曲を再生するためのすべての情報を表現することができる.本研究においては,MIDIのデータから1小節毎の音高列を,発音時刻モデルにおいて尤度が最大となるHMMを持つノードを勝者ノードとし,自己組織化マップをバッチ学習させることで,音楽情報の特徴を抽出し,複数の音楽ジャンルごとに分類されるように学習することが可能であるか,実験を行った.