著者
永関 慶重 深町 彰 小泉 英仁 田崎 健 若尾 哲夫
出版者
The Japan Neurosurgical Society
雑誌
Neurologia medico-chirurgica (ISSN:04708105)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.1239-1246, 1980 (Released:2006-11-10)
参考文献数
30

The authors reported a case of acute epidural hematoma which developed four hours after irrigation of the chronic subdural hematoma. A 56-year-old man was admitted. He was drowsy and disorientated with a one-month history of headache and dysarthria, but no other neurological deficits were noted. Laboratory data including bleeding and coagulating time, were all within the normal ranges. CT scanning and left carotid angiography showed a large left subdural hematoma. Irrigation of the subdural hematoma was performed the next day through two burr holes in the left fronto-parietal region under local anesthesia. About 150 ml of subdural hematoma was removed. Four hours after irrigation, he was semicomatose with right hemiplegia. CT scanning was immediately performed and reveled a epidural hematoma in the left parieto-occipital region. About 120 g of epidural hematoma was removed by left parieto-occipital craniotomy nine hours after the first operation. He gradually improved, and was discharged ambulant on the 51st postoperative day. The presumptive pathogenesis responsible for the development of the epidural hematoma in this case was bleeding from small dural vessels after detachment of the dura from the skull in the left parieto-occipital region. It was considered that the detachment occurred at the posterior burr hole in the beginning and was then accelerated by postoperative intensive evacuation of the hematoma through a closed-system drain.
著者
田崎 健郎
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
動物生理 (ISSN:02896583)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.19-26, 1985-03-30 (Released:2011-03-14)
参考文献数
66
著者
星野 敢 永田 松夫 渡辺 一男 山本 宏 田崎 健太郎 渡辺 敏
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.2668-2673, 2002-11-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

症例は50歳,女性.心窩部不快感,黒色便出現にて近医受診となった, 1998年8月11日上部消化管内視鏡検査施行され,易出血性の腫瘍を認めたため,同8月14日精査加療目的にて当科紹介入院となった.上部消化管造影検査・内視鏡検査にて,胃穹窿部後壁に基部を有する腫瘤性病変が,幽門輪を越えて十二指腸球部に脱出しており,腫瘤は体外からの圧迫により胃内に容易に還納された.また前庭部後壁にO-IIc病変を認めた.生検の結果はそれぞれ,過形成性ポリープ(group II)と,低分化腺癌であったため, 1998年8月27日,幽門側胃切除術およびポリープ切除術を施行した. 胃内の腫瘤が十二指腸に脱出する報告は多数認めるが,自験例のように胃の上部に発生した腫瘤が十二指腸に脱出することは比較的稀であり,若干の文献的考察を加えて報告した.
著者
山川 岩之助 阿部 一佳 田崎 健太郎 諏訪 伸夫 村木 征人 井上 一男
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1989

本研究の目的は、我が国競技スポ-ツ選手の競技水準を世界のトップレベルまで引き上げることないしはそれに限りなく近づけることにある。具体的な研究方法としては、第一に、競技水準については、オリンピック大会におけるものを考察の対象とし、それも夏季大会を中心として時系列的には、過去数回のオリンピック大会までさかのぼって考察した。第二に、競技力向上政策をそれぞれの国の実情に応じてスポ-ツ政策それ自体のレベル、労働・雇用問題等の社会政策レベル及び国策としてのレベルの面から考察することとし、具体的には、「概念規定」「歴史的背景」「組織形態」「政策主体及び理念」「立法措置」「予算」「重点施策」及び「選手養成」等について吟味した。その際の政策ないし施策の評価をオリンピック大会における金、銀及び銅メダルの獲得数及び獲得状況からみることとした。スポ-ツ超大国であり、メダル獲得数でも他を圧している米国とソ連からみてみると、米国は「アマチュアスポ-ツ法」の制定にみるように、一項の国際競技力の退潮を、連邦の直接的支援や国内競技スポ-ツ組織の改革等によりおしとどめ且つ押し上げようとした。ソ連はスポ-ツにおける英才教育の整備や競技施設建設の推進や指導法の開発等の研究部門の充実などにより成果を収めてきたが、より一層の競技力向上を求めてスポ-ツ分野におけるペレストロイカやグラスノスチ(公開)による改革が現在進行中である。フランスは米国と同じく国法であるスポ-ツ振興法を制定し改定するなど強力なテコ入れを行っており、西ドイツは、官民相提携して競技力向上政策に務め相当の成果を収めてきた。中でも選手強化策たる拠点強化制度は有名である。英国はスポ-ツカウンシルによる「新10カ年計画」の一環として着々と競技力向上施策が進行中である。わが国はJOCの法人化等組織の改正や選手強化体制の充実による国際競技力の向上を図っているが、その成果はこれから問われよう。