著者
田村 節子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.168-181, 2002

学校生活において子ども達は,学習面,心理・社会面,進路面,健康面にわたる多様な援助ニーズをもっている。スクールカウンセラーが,子ども達の援助ニーズに応えるためには,学校心理学に基づく心理教育的援助サービスの理論体系(石隈,1999)が多くの示唆を与える。本稿では,学校心理学を枠組みとしてスクールカウンセラーが実践したコア援助チームの事例を取り上げ,心理教育的援助サービスについて考察した。コア援助チームとは"教師・保護者・コーディネーター(スクールカウンセラーなど)が核になり,他の援助資源を活用しながら定期的に援助する心理教育的援助サービスの形態(田村,1998)"である。コア援助チームでは,それぞれの異なった専門性や役割を生がしながら子どもの状況について検討し,今後の援助について話し合い,援助資源を生かして援助を行う。コア援助チームで行ったコーディネーションや相互コンサルテーションは有効であることが示唆された。さらに,援助資源の把握,アセスメント,援助の立案などのために作成した援助チームシート・援助資源チェックシートも有用であることが示された。
著者
田村 節子 石隈 利紀
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.328-338, 2003-09

本研究では,不登校生徒15例に対する援助チームの実践をもとに,次のことを明らかにすることを目的とした。(1)保護者を含む援助チームの実践モデルを提案し有用性を検討する。ただし,有用性とは援助チームにより援助が促進されることを意味する(2)保護者の状況に応じた援助チームの実践例について,その形態を分類し,その特徴や実践に当たっての問題点を分析・検討する。実践の結果,援助チームは次の4タイプに分類された。タイプ1(典型例)…担任・保護者・スクールカウンセラーの3者で相互コンサルテーションを行う。タイプ2…担任・スクールカウンセラーの2者が相互コンサルテーションを行いながら,それぞれ保護者ヘコンサルテーションを行う。タイプ3…担任がスクールカウンセラーと相互コンサルテーションを行いながら,担任が保護者ヘコンサルテーションを行う。タイプ4…スクールカウンセラーが担任と相互コンサルテーションを行いながら,スクールカウンセラーが保護者ヘコンサルテーションを行い,同時にカウンセリングも行う。このように,担任・保護者・スクールカウンセラーが,核(コア)となって援助を主導し,相互コンサルテーションおよびコンサルテーションを行い,子どもへ援助する形態を"コア援助チーム"と定義し,学校教育においてチーム援助のモデルのひとつとして意義があることを示唆した。
著者
田村 節子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.168-181, 2003-03-30 (Released:2012-12-11)
参考文献数
17
被引用文献数
4

学校生活において子ども達は, 学習面, 心理・社会面, 進路面, 健康面にわたる多様な援助ニーズをもっている。スクールカウンセラーが, 子ども達の援助ニーズに応えるためには, 学校心理学に基づく心理教育的援助サービスの理論体系 (石隈, 1999) が多くの示唆を与える。本稿では, 学校心理学を枠組みとしてスクールカウンセラーが実践したコア援助チームの事例を取り上げ, 心理教育的援助サービスについて考察した。コア援助チームとは“教師・保護者・コーディネーター (スクールカウンセラーなど)が核になり, 他の援助資源を活用しながら定期的に援助する心理教育的援助サービスの形態 (田村, 1998)”である。コア援助チームでは, それぞれの異なった専門性や役割を生かしながら子どもの状況について検討し, 今後の援助について話し合い, 援助資源を生かして援助を行う。コア援助チームで行ったコーディネーションや相互コンサルテーションは有効であることが示唆された。さらに, 援助資源の把握, アセスメント, 援助の立案などのために作成した援助チームシート・援助資源チェックシートも有用であることが示された。