著者
山井 弥生 岡澤 憲芙 久塚 純一 田辺 欧 石黒 暢 吉岡 洋子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目的はスウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの北欧 4 カ国を研究調査対象とし、北欧諸国の中でも介護に多様性に富んでいることを明らかにすることであった。同時に、各国の文化と歴史、政治動向の視点から、その要因を比較分析することを試みた。5年間にわたり、各地でフィールド調査を行い、現地の研究者との議論をする中で、市場化の度合い、サービス供給者の特徴などに違いが見られ、その要因は政治に影響される部分が多いことが明らかとなった。介護は介護を必要とする人の生活を支えるものであり、当然のことながら地域特性や歴史文化の影響もあることが明らかとなった。
著者
田辺 欧
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究はアンデルセン文学のなかで特にマイナーとされるジャンルを中心に、"移動"というテーマによってテクストを選別し、脱領域観点からアンデルセン文学を「越境文学」として検証することであった。空間と文化を越境しつづけたアンデルセンの流動的なマルチ芸術性に注目しつつ、アンデルセン文学が複数の文学領域、また文学以外の芸術領域と交錯するなかで「総合芸術」として創造されたことを考察した。その結果、単にロマン主義文学としての「総合芸術」の所産に留まることなく、現代においても、統合芸術として、常に新たな解釈の可能性があることが検証された。