著者
相原 豊 西川 純
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.57-65, 2000-06-30 (Released:2018-05-08)
被引用文献数
3

本研究は,理科の実験時のグループ活動において,グループ内で自発的に発生した役割を分析した。その中で「傍観者がいるグループ」に注目することにより,グループ内の生徒たちによる協同的学習の実態を明らかにした。調査Iでは,理科の実験時において自主的なグループ編成を行った。その結果,4人グループが多くなり,「傍観者がいるグループ」が少ないことを明らかにした。調査IIでは,通常の授業における,2〜4人グループの協同的学習の実態を明らかにした。すなわち,4人グループでは授業の時間進行に伴い「傍観者がいるグループ」が増加することを明らかにした。調査IIIでは,通常の授業に全員参加の話し合い活動を取り入れた授業を行った。その結果,4人グループでは授業の時間進行に伴い「傍観者がいるグループ」が減少することを明らかにした。
著者
池田 光功 相原 豊 松﨑 守利 本多 壮太郎 平田 哲史
出版者
福岡教育大学
雑誌
福岡教育大学紀要. 第六分冊, 教育実践研究編
巻号頁・発行日
vol.63, pp.1-8, 2014-02-10

防災や防犯に対する意識を高め,子どもの教育に携わっていく学生に護身教育を実践した。先行研究等による知見などから指導のあり方をより精査して整え,新種目にも取り組み,その有効性を質問紙法により得られた回答から考察した。コミュニケーション力を向上させるリレーやボール運びは楽しさの先行から発展的に護身への導きは難しく,実践前後の丁寧な補足説明をすることにより,教育の意図やねらいを理解する力が育ち,意識が向上していくことを考えた。新種目とした掴まれた腕を外す技術は興味関心が高く,身近に起こりえるケースとしてとらえていることも考えられ,実践方法を含めた取り組みやすさがあることを今回の実践研究から得られた。