著者
石井 忠雄 田名部 雄一 玉置 禎紀 正田 陽一
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.634-640, 1971

1) 希薄溶液中のサイロキシンは,硬質ガラス製,スチロール樹脂製および硬質ポリエチレン製の容器壁に吸着されやすいが,吸着はブロピレングリコールまたは血漿の存在により防止される.<br>2) サイロキシンとヨード131標識トリヨードサイロニンとの競合を利用しているこの測定法で最も重要な役割を演じている血漿蛋白質はサイロキシン結合グロブリン(TBG)であり,TBGを含む血漿は標準血漿として使用できる.<br>3) アセチル化ポリピニルアルコールスポンジとラジオステレオアッセイの原理とを利用して家畜の血漿中サイロキシン測定法を得た.
著者
石井 忠雄
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.122-129, 1982-07-31

判例研究
著者
草間 潤 石井 忠雄
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.69, no.8, pp.1509-1511, 1966-08-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
2

ぶな材からHCIガス法木材糖化によって得られた後処理液を,脱色用樹脂,活性炭,イオン交換膜,イオン交換樹脂などによって精製し,糖液よりグルコースの晶出試験を行なった。この精製糖液は全糖に対し1.3%のキシロース,4.5%のポリグルコースを含んでいるが,糖類以外の不純物はほとんど含まれていない。内容積1.6lおよび0.6lのガラス製横型晶出器による試験結果によれば一番糖より三番糖までの累計結晶収率は原液グルコースに対し最大84.8%であり,累計晶出時間は149時間であった。不純物のキシロース,ポリグルコースの大部分は糖蜜中に蓄積される。したがって二,三番糖の晶出速度は一番糖に比して低下し,微晶が多い。一方前処理糖液は不純物が多く経済的な精製は困難であるが,十分に精製した場合,一番糖として全糖に対し20.8%のキシロースと8.4%のグルコースの混晶が析出した。
著者
横山 晋 岡本 毅彦 石井 忠雄 武谷 愿
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.353-358, 1969
被引用文献数
1

トド松,ブナ,ナラ樹皮の各MWリグニンおよび赤松チオリグニン等の原リグニンにはDMSO-<I>d</I><SUB>6</SUB>を,また原リグニンのアセチル化誘導体にはクロロホルム-<I>d</I>を,それぞれNMR溶媒に用いて,高分解能NMRスペクトルを測定した。次いでアセチル化誘導体のNMRスペクトルから求めたフェノール性,アルコール性水酸基含量の測定結果を併用して,原リグニンのNMRスペクトルから各種結合形態の水素の含量を測定した。<BR>その結果MWリグニンとチオリグニンとの間の各種水素の分布には特徴的な差異が見られた。すなわちMWリグニンはチオリグニンと比べてアルコール性水酸基水素および芳香族環側鎖の脂肪族水素H<SUB>α</SUB>,H<SUB>β</SUB>(側鎖脂肪族α,β,γ位炭素に酸素が結合する)の含量が多い。これに対してチオリグニンはフェノール性水酸基水素および芳香族環側鎖の脂肪族水素H<SUB>α'</SUB>,H<SUB>β'</SUB>(側鎖脂肪族α,β,γ位炭素に酸素が結合していない)の含量が多い。<BR>高分解能NMRスペクトル分析によって求めた各種結合形態水素の含量および元素分析値を用いて,リグニンの基本構造単位に関する構造指数を求める新たな構造解析法を導入した。