著者
田島 中 佐藤 和彦 斉藤 慎一 齋藤 貴保 黄 周軍 程 子学
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.133-134, 1995-03-15

電子会議のグループ分け、及び発言順番の決定など、ネットワーク利用者間で、何らかの順位付けを行なわなけらばならないことが多い。普段の生活で我々がよく使う順位付けの方法を、利用者に対する公平さと許諾性によって次のように、大きく分類することができる。(a)早く決まるが公平ではない方法第三者の独断に委ねる。名前の辞書式順序、生年月日など、既に決まっている何らかの属性を利用する。(b)公平な方法b1.第三者による抽選。(参加者にとっては天下り式)b2.ジャンケンやくじ引き。(全員が決定に直接関わる方法)この中でジャンケンは、参加者にとって最も納得がいく方法であると思われる。しかし、参加人数が多くなると、あいこが起こるケースが増え、非効率的である。そこで、我々は、ネットワーク環境において、ジャンケンのように公平で、許諾性が高く、しかもあいこの起こらない効率的な順位決定法を提案する。
著者
程 子学
出版者
会津大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究では、個々の学習者の状況を正確且つ全面的に把握し、その状況に応じた適切な学習支援を行うことを目的としている。ユビキタスラーニング環境においては、学習者は、実世界において実際のオブジェクトを観察・接触・操作することにより、学習することができる。また、学習支援は学習者の状況をアウェアし、リアルオブジェクトに埋め込んだ処理機能によって、適時適地に状況に適応するように行われることを目指している。今年度では、前年度の研究結果を踏まえ、学習者の状況を定義し、検出するプラットフォームとして、 SDML(Situation Description Markup Language)を提案し、室内に敷かれるユビキタスタイルというセンサーネットワークを開発し、個体(人やモノ)の位置と識別子を一括して取得することが可能になり、それに基いて、室内の学習者と周りの人やモノからなる状況を検知し、適切な支援を行う。特に、児童に対して、危険の状況を認識させ、安全意識の向上の教育に応用した。また、身体に装着するジャイロセンサーノードによって、学習者の活動の状況を把握する方法をも試みた。さらに、 U-Petというバーチャルキャラクタを設計し、センサ等で把握した学習者の実世界における学習活動の状態に基づき、ユビキタスペットの様態や支援の内容が変更し、学習者ヘフィードバックする。その特徴として、学習カーブの各フェース(順調、停滞、低下)に応じて異なる支援戦略をもって学習者に学習支援を提供できる。 U-Petは、自分の学習状態と成長率をもち、学習者の学習状態に適していきながら、一定の違いを持ち、練習しすぎた学習者に休憩を呼びかけたり、怠けた学習者に努力を喚起したりする支援を行い、学習活動を円滑に行うようにする。
著者
程 子学 程 同軍 小山 明夫
出版者
会津大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

資源の割り当て問題は分散処理環境における重要な問題の一つとして知られており、多くの研究がなされています。また、ネットワーク環境の劇的な発展に伴い、様々な分散協調型のアプリケーションが開発されています。分散協調型のアプリケーションの上では、協調して動作するプロセスやユーザが一つのグループとして、動作するものとみることができます。複数のグループが同時にそれぞれなんらかの動作を行う場合、異なるグループに属するプロセス同士の間で資源競合が生ずる場合があり、そこで資源の割り当てが不適切に行われた場合、いくつかのグループの動作に支障がきたす危険性があります。そういった新たな形態の資源競合は、古くからある解決の手法では、十分に対処することができず、またその解決法に関する研究は、あまり十分には行われていませんでした。私どもは、従来の資源割り当て問題を拡張した「プロセスグループに対する資源割り当て問題」という問題を提起し、その分散的解決法に関する研究を行って参りました。本研究では、今までの研究結果を踏まえて、まず、資源の容量を超えない範囲で複数のプロセスによる資源の共向利用の時に、有効な割り当て手法として、割り込まれたプロセスに悪い影響を与えなく、全体的な効率が向上できる割り込みによる資源割り当て方法を提案しました。そして、予約済みや使用中の資源を他のプロセスに譲り合うために、別の利用可能な資源を予約・使用するという譲り合いによる資源割り当ての方法を提案し、資源を要求する複数プロセスの平均待ち時間を短縮する研究を行いました。さらに、複数のプロセスグループがあるタスクを平行に実行することを想定するグループ間の資源割り当てモデルを提案しました。最後に、提案された手法を実際のアプリケーションにどのように適用するかを検討するために、携帯電話のチャンネルの割り当てについて考察しました。開発された割り込み手法や譲り合い手法をプロセスグループに関するモデルに導入するために、いろいろと試みましたが、まだ十分な結果が得られていません。将来の課題として残されております。