著者
稲葉 善太郎
出版者
静岡県農林技術研究所
雑誌
静岡県農林技術研究所研究報告 (ISSN:18828264)
巻号頁・発行日
no.5, pp.23-30, 2012-02

マーガレット育成系統'00-4-1'の自然交雑実生から白花・一重咲きの'ホワイトジュエル'を育成した。'ホワイトジュエル'は2007年3月2日付けで品種登録された(品種登録番号:14873)。マーガレット'ピンクサザンキャンドル'を種子親に育成系統'04-17-1'の花粉を交配して得た実生から桃花・一重咲きの'ピーチサザンキャンドル'を育成した。'ピーチサザンキャンドル'は2011年3月15日付けで品種登録された(品種登録番号:20552)。
著者
稲葉 善太郎
出版者
静岡県農林技術研究所
雑誌
静岡県農林技術研究所研究報告 = Bulletin of the Shizuoka Research Institute of Agriculture and Forestry (ISSN:18828264)
巻号頁・発行日
no.2, pp.9-16, 2009-03

マーガレット'ホワイトジュエル'を種子親に、'アーリーホワイト'の花粉を交配して得た種子を2004年に播種し、実生個体から'サザンエレガンスホワイト'を選抜した。本品種は、2007年3月に品種登録を出願し、2007年8月3日に出願公表、2008年10月16日付けで品種登録された(登録番号:17047、http://www.hinsyu.maff.go.jp/)。'サザンエレガンスホワイト'は、10月から開花する白花で、'在来白'並みの花型で、草姿のバランスが良い特徴がある、生産者には、生育が良い、草丈が高くなる、開花が早い、花型が良いことが評価された。南伊豆地域から出荷している主力市場において、切り花品種としての市場性が認められた。
著者
稲葉 善太郎 大城 美由紀
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.273-276, 2004-09-15
被引用文献数
4

キンギョソウ2品種'メリーランドピンク'および'ライトピンクバタフライII'を育苗方法と夜温とを組み合わせて摘心栽培を行った。育苗方法では、いずれの品種も無仮植で育苗して定植後に摘心することで第2節分枝の開花が早くなるとともに採花本数が増加した。夜温は、'メリーランドピンク'では11月中旬からの夜温11℃が適していた。'ライトピンクバタフライII'では11月中旬から夜温11℃以上、12月中旬から夜温16℃とすることで採花本数は増加するが、切り花長は減少した。
著者
稲葉 善太郎 大塚 寿夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.263-267, 2002-12-10
被引用文献数
7

冬期の夜温がキンギョソウの開花特性に及ぼす影響を明らかにするために, 摘心栽培および無摘心栽培で検討した.摘心栽培においては, 夜温が高いほど'初春'と'ライトピンクバタフライII'は第1節以下分枝, 'ヴェルン'では第2節分枝の開花が早まった.採花本数は'初春'と'ヴェルン'は夜温16℃で最も多くなり, 'ライトピンクバタフライII'の採花本数には夜温の影響はみられなかった.無摘心栽培の'ライトピンクバタフライII'では, 夜温が高いほど開花が促進された.供試品種に好適な冬期夜温は, '初春'では6∿11℃, 'ライトピンクバタフライII'では11℃, 'ヴェルン'では16℃と考えられた.
著者
稲葉 善太郎 大城 美由紀
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.303-306, 2003-12-15
被引用文献数
6 3

キンギョソウ品種'メリーランドピンク'と'ライトピンクバタフライII'を10月に播種し,定植後から加温開始時期と夜温を組み合わせて栽培した.'メリーランドピンク'では同一夜温において加温開始を早めることで開花が早くなった.切り花品質からみて,'メリーランドピンク'では11月中旬からの夜温11℃が適していた.'ライトピンクバタフライII'では11月中旬から加温を開始して夜温16℃とすることで開花が早くなった.いずれの品種も夜温が高いほど開花が早くなった.'メリーランドピンク'と'ライトピンクバタフライII'ともに夜温が低いほど開花時の草丈が高くなった.
著者
村上 覚 加藤 智恵美 稲葉 善太郎 中村 新市
出版者
日本植物工場学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.132-136, 2007-09-01
被引用文献数
3 7

早咲きザクラである'カワヅザクラ'の自発休眠覚醒期と休眠解除に必要な低温要求量を調査した. 2003年度と2004年度のそれぞれ10月20日, 11月5日, 11月26日, 12月5日, 12月26日に河津町田中に植栽されている'カワヅザクラ'から切り枝し, 最低気温15℃の温室内に搬入して水挿しした. 花芽の開花率は10月下旬から12月上旬まで, 葉芽の展葉率は, 10月下旬から12月下旬まで, 温室への搬入が遅くなるほど上昇した. 開花率については11月5日処理と11月26日処理の間で明らかな差がみられ, 展葉率については11月5日処理と12月5日処理との間で明らかな差がみられた. このことから, 花芽の自発休眠は12月上旬には既に覚醒しており, 葉芽についてはそれ以降であることが明らかになった. また, 自発休眠覚醒に影響を及ぼす気温は他のサクラと比較して高いことが示唆され, これらのことが早咲きの一因と推察された.