著者
秦野 賢一 金沢 一樹 山津 健司 角田 欣一 窪田 健二 若松 馨
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第25回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.195, 2014 (Released:2014-12-16)

製糖工程で発生する廃糖蜜から回収される暗色物質(DM)の特性解析を行い、DMが金属結合活性を持つことを見出した。現在、植物と共に金属結合剤などを添加し土壌の重金属の易動性を高めることによる効率的な植物修復が研究されている。植物修復の促進剤としてのDMの可能性を検証する為に、各種重金属塩を含む寒天培地中にDMを添加することによるダイコンRaphanus sativusの成長阻害の軽減効果を調査した。軽減効果が確認されたPb2+, Zn2+, Ni2+, Cu2+に関しては、DMを含めた4種類のキレート剤による植物体のバイオマス量と金属蓄積量に与える影響についても検証した。硫酸銅添加培地では、DMのみが植物体のバイオマス量とCu2+蓄積量の両者を同時に促進することができた。このことは、銅汚染土壌における理想的な次世代型植物修復の促進剤としてDMが大きな可能性をもっていることを示唆した。
著者
小俣 訓子 高倉 義幸 窪田 健児 濵本 和孝 岸本 風汰 飯田 美穂 唄 大輔 高倉 義典
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0331, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに】足関節の機能を評価する指標として足関節・後足部判定基準(JSSF scale)が日本足の外科学会で制定されている。これは疼痛,機能,アライメントの3大項目から成り,合計100点満点で構成されている。末期の変形性足関節症(OA)などにより日常生活動作(ADL)に支障を来す症例に対し,足関節固定術(固定術)や人工足関節全置換術(TAA)が行われる。現在までに固定術およびTAAの術前後や術式間において,JSSF scaleなどを用いて足関節の機能を定量的に評価した研究は極めて少ない。機能の改善には術前後における理学療法も重要であるため,当院ではこれらの手術例に対し,JSSF scaleの変化および機能向上の指標になる関節可動域(ROM)について,術前後あるいは術式間で比較検討したので考察を交えて報告する。【方法】対象は当院で2011年7月~2016年8月の期間に固定術あるいはTAAを行ったOAを中心とした49名49足(固定術20足,TAA29足)である。年齢35歳~89歳(平均70.02歳),男性15名,女性34名であった。術前の理学療法は患側の関節可動域運動(ROMex),足関節周囲筋の筋力向上運動を実施し,術後4週間のギプス固定期間中は足関節周囲筋の等尺性収縮運動,患部以外の運動,ギプス除去後は段階的に患側のROMex,さらに筋力向上運動を実施した。評価項目は,JSSF scaleと足関節のROMを術前と術後12か月で測定した。統計学的解析は,JSSF scaleの3大項目と合計点数,さらに足関節ROMについて術前後あるいは術式間でt検定を用いて比較検討した。有意水準は5%未満とした。【結果】固定術ならびにTAAの術前後において,JSSF scaleの3大項目のすべてで術後有意に改善が認められた(p< 0.05)。OAに対する手術療法の目的は除痛とアライメント矯正であり,前述の改善を認めたことは手術の目的を果たしていた。そして,術式間の比較ではJSSF scaleの3大項目すべてにおいて有意差は認められなかった。つまり,いずれの術式においてもJSSF scaleによる機能評価では有意に改善していたと考えた。ROMに関しては,固定術およびTAAともにすべての方向において術前後で有意差が認められなかった。これは術前のROMが維持できていると考えられ,術前からの理学療法の効果と考える。また,術式間でのROM比較では,術後の底屈および背屈で固定術群に対してTAA群で有意に改善が認められた。これはTAA群では関節置換によりROMがより向上した結果と考えられる。【結論】JSSF scaleとROMの比較により,固定術およびTAAともに術前に比して術後にROM低下は認められず,ADLとROMの改善には術前後における理学療法が重要であると考える。
著者
木ノ下 修 岡本 和真 小西 博貴 小松 周平 安川 覚 塩崎 敦 窪田 健 保田 宏明 小西 英幸 岸本 光夫 小西 英一 柳澤 昭夫 大辻 英吾
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.7, pp.1281-1287, 2013 (Released:2013-07-05)
参考文献数
23

症例は56歳男性.膵内分泌腫瘍に対し膵体尾部切除術が施行され,病理学的診断は膵内分泌腫瘍(Ki-67 LI:3%,NET G2),T2N0M0,fStage IIで癌遺残は認められなかった.術後補助化学療法を施行され無再発であったが,術後15年目に胃体上部後壁に約3cmの粘膜下腫瘤を指摘され胃部分切除を施行された.病理組織学的には膵内分泌腫瘍の胃壁内転移(Ki-67 LI:10%,NET G2)と診断された.術後15年目に再発した膵内分泌腫瘍の胃壁内転移は非常にまれである.
著者
窪田 健太郎 佐野 栄一 メチアニ ヤーヤ ムバラク 尾辻 泰一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.313, pp.41-46, 2009-11-22

光波と電波の中間周波数領域であるサブミリ波領域、いわゆるテラヘルツ波領域は、医療やセキュリティー検出器としての応用が期待されている。その際にコンパクト、チューナブル且つコヒーレントな固体テラヘルツデバイスが必要とされている。この要求を満たすために、半導体デバイスのテラヘルツギャップを克服するプラズモン共鳴を用いたテラヘルツエミッターが提案されている。実験による検証とともに、テラヘルツエミッターの物理的原理を解析するための方法も必要となってくる。ここでは、光パルス照射に伴うプラズモン共鳴を用いたデバイスの応答を、モンテカルロ法を用いて解析したので報告する。