著者
杉岡 陽介 久保 明 三井 理恵 福原 延樹 加藤 倫卓 仁瓶 史美 竹田 義彦
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.537-542, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
26

【目的】加齢とともに増加する終末糖化産物(AGEs)の蓄積が、骨格筋のタンパク質の機能を変化させることが報告されている。本研究の目的は、皮膚組織におけるAGEsの蓄積と骨格筋量との関係を調査することである。【方法】対象は、健康診断を受診した中年および高齢の男女70名(58±10歳、男性55%)とした。対象の背景として年齢、性別、body mass index(BMI)、合併症および血液生化学検査の情報をカルテから調査した。皮膚組織におけるAGEsの蓄積の指標として、AGE Readerを用いてskin autofluorescence(SAF)を、骨格筋量の指標として、2重エネルギーX線吸収測定法を用いて骨格筋指数(SMI)を、筋力の指標として、握力を測定した。SMIと各調査項目との関係を、Pearsonの積率相関係数とSpearmanの順位相関係数を用いて解析した。また、SMIに独立して関係する因子を抽出するために、SMIを従属変数、年齢、性別、血清クレアチニン(Cr)、グリコヘモグロビンおよびSAF等を独立変数としてステップワイズ重回帰分析を行った。【結果】SMIと有意な相関があった項目は年齢、性別、BMI、中性脂肪、Cr、握力およびSAFであった(それぞれ、r=0.312、P=0.011;r=-0.692、P<0.001;r=0.607、P<0.001;r=0.302、P=0.028;r=0.464、P<0.001;r=0.741、P<0.001;r=-0.413、P<0.001)。重回帰分析の結果、SAFと性別が独立してSMIと関係する因子として抽出された(それぞれ、P<0.001)。【考察】中年および高齢の男女において、SAFは性別と共に独立してSMIに関係する因子であった。
著者
塚本 敏也 久保 明 加藤 倫卓 栗田 泰成 磯崎 弘司 杉岡 陽介 三井 理恵 福原 延樹 仁瓶 史美 竹田 義彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.991-996, 2018 (Released:2018-12-21)
参考文献数
31

〔目的〕プレフレイルと静的立位バランス(静的バランス)との関係を検証すること.〔対象と方法〕銀座医院を受診した187名を対象とし,健常群101名,プレフレイル群86名に分類した.調査項目は対象の背景,握力,骨格筋指数(SMI),静的バランスの指標である矩形面積とした.SMIは二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)を用いて算出し,矩形面積は重心動揺検査装置を用いて開眼にて30秒間計測した.〔結果〕プレフレイル群の男性の割合,握力, SMIは健常群と比較して有意に低値を認め, 年齢と矩形面積は有意に高値を認めた.矩形面積はプレフレイル群に関係する因子として抽出された.〔結語〕プレフレイルの状態から静的バランスが低下している可能性が示唆された.
著者
竹田 義浩 櫻井 秀志
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.506, pp.100-103, 2008-03-15

省スペースを最大の特徴とするブレード・サーバーは,LANスイッチもブレードとして装備する。ただLANスイッチがきょう体として目に見えないため,ネットワーク設計が不十分なままLANに接続してしまうことがよくある。導入に際しては,既存のLANとの整合性や相性を考慮しなければならない。
著者
竹田 義浩 田村 友彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.509, pp.80-83, 2008-05-01

多くのWebサイトで利用されるサーバー負荷分散。ただ,複数の関連する処理を実行する場合,セッション管理が欠かせない。このセッション管理に失敗して同一ユーザーを識別できないと,何度もログイン要求する,ほかのユーザー向けのデータを見せてしまうといったトラブルを招く。
著者
竹田 義
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.359-366, 1995-09-15
被引用文献数
9 5

1. 冷蔵庫を利用したロゼット苗の低温処理では, ロゼット打破の効果は10°Cが最も高く, 5~6週間処理した苗を用いることによって冬季に開花させることが可能であった.<BR>2. 暗黒条件では低温処理期間が3週間を超えると枯死苗の発生が増加したが, 白色蛍光灯を用いて低温処理中の苗に410lx程度の照明を行うことにより, 枯死苗の発生を防ぐことができた.<BR>3. 極早生品種の'若紫'と晩生品種の'フレッシュホワイト'では低温要求量にほとんど差がなかった.<BR>4. 10°Cで低温処理した本葉4枚, 6枚, 8枚苗は, 処理期間が5~6週間まで長いほど抽だいが早く, 苗齢による差はなかった. 抽だい時のロゼット節数は苗齢が小さいほど少なかったが, 開花時の節数と草丈および到花日数については一定の傾向は認められなかった.<BR>5. 低温処理によってロゼット打破された'福紫盃'を, 最低気温10°Cで栽培すると開花は促進されず, 最低気温15°Cでも生育は緩慢であった. 最低気温20 °C, 長日条件で開花が著しく促進されたが, 自然日長では抽だい後葉の分化を続けながら節間伸長し, 開花はそれほど促進されなかった.
著者
竹田 義
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.615-623, 1996-12-15
被引用文献数
1 3

主に切り花として利用される種子繁殖性ダイアンサスであるミカドナデシコ,ヒゲナデシコ,カワラナデシコ,およびハマナデシコの開花に対する低温と日長の影響を調べた.<BR>1.ミカドナデシコ'ミスビワコ'とヒゲナデシコ'黒川早生'は抽だい,開花に対して低温を必要とし,戸外の自然条件では12月中旬までの低温遭遇によって低温要求が満たされた.最低気温7°Cは花芽形成に有効な温度であったが,14°Cは低温として感応しにくい温度であった.長日は,低温遭遇した株の抽だいと開花を促進したが,低温を受けていない株に対しては栄養生長を促した.<BR>ミカドナデシコ'ミスビワコ'とヒゲナデシコ'黒川早生'は,吸水種子の段階では低温に反応せず,本葉が9~10節展開した苗齢に達した段階で低温に反応する緑植物春化であった.<BR>ヒゲナデシコの低温要求性には明確な品種間差異があり,5°Cの低温処理で,抽だい率が100%に達するための処理期間は0~9週間であった.<BR>2.カワラナデシコ'改良河原撫子赤色'とハマナデシコ慶紅撫子高性赤色'の開花には,低温要求性がなく,日長の影響も小さかった.両種の生育,開花を規定する主たる要因は温度であり,高温下では短期間に生殖生長に移行した.