著者
笠松 秀輔 杉野 修 植村 渉
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

第一原理計算とは、量子力学の原理をもとに、コンピュータ上で物質の振る舞いを再現するための計算手法の総称である。第一原理計算による「コンピュータ実験」を利用することで、物質・材料開発を加速することができると期待されている。実際には、量子力学の原理をそのまま用いようとすると計算量が世界最速のスーパーコンピュータ上でも扱えないほどに大きくなってしまうので、様々な近似手法が用いられるが、多くの場合で十分な精度で計算できていないのが現状である。そこで本研究では、データ解析の分野で着目されている「テンソル分解」を援用することで、高精度かつ適用範囲の広い第一原理計算手法を目指した開発を行った。