著者
篠本 滋
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

脳シミュレータの基本要素である神経細胞の入出力関係を定量的に記述した.スパイク発生予測の国際コンペで優勝したMAT (multi-timescale adaptive threshold) modelについての論文を公表し(Kobayashi, Tsubo, and Shinomoto, 2009),それにさらなる改訂をおこない,オリジナルMATモデルの予測能力を保ちながら,オリジナルモデルでは達成できなかった多様な応答形式を実現できるモデルに改良した(Yamauchi, Kim, and Shinomoto, 2011).後者の研究では,オリジナルMATモデルの長所であるスパイク予測能力をそこなわないようにしてIzhikevichによって分類された多様な発火パターン20種類のすべてを実現することを可能にした.著名な外国人研究者を招へいし,質の高い情報収集を行い,またいくつかの国際共同研究を開始した.