著者
川人 光男
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.4_70-4_73, 2016-04-01 (Released:2016-08-05)
参考文献数
5

2 0 0 0 OA 脳の運動学習

著者
川人 光男
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.11-19, 1995-01-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
27
被引用文献数
3 6
著者
川人 光男
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.264-275, 2016-12-25 (Released:2017-01-18)
参考文献数
41
被引用文献数
1

脳を自律的な力学系と見なす動的脳観は理論家には古くから人気のある概念である.近年の神経科学動物実験による自発脳活動研究とヒトでの安静時脳活動計測からこのような考えが強く支持されるようになった.fMRIで5から10分間安静時脳活動計測を行ったデータから,脳内の領野間の機能的結合が求まる.このデータから独立検証コホートにも汎化する発達障害の分類器が構築できる.また脳のダイナミクスを変更する実時間ニューロフィードバック手法も開発され,治療に応用する可能性が検討されている.
著者
鮫島 和行 片桐 憲一 銅谷 賢治 川人 光男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.2092-2106, 2001-09-01
被引用文献数
17

本研究では, 複数の予測モデルを用いた強化学習方式(MMRL)を提案する.MMRLでは, 制御対象の将来の状態を予測する予測モデルと, 制御出力を学習する強化学習コントローラを組としたモジュールが複数用意され, 各予測モデルの予測誤差のsoftmax関数により予測の正確なモジュールほど大きい値をもつ「責任信号」が算出される.各モジュールの学習と制御出力を責任信号によって重みづけることにより異なる状況に対応したモジュールが形成される.MMRLでのモジュール数や担当領域などの事前知識なしにロバストなモジュール化を実現するために, 空間・時間的な連続性の仮定による事前責任信号の定式化する.また, MMRLの効率的な実装法として複数の線形予測・2次報酬モデルによる最適コントローラ(MLQC)の定式化を行う.MLQCの性能の確認を行うため単振子を用いた振上げのシミュレーションを行う.単振子のつり下がり付近と倒立点付近の局所線形予測モデルとそれに対応するコントローラが学習により獲得され, 従来手法よりも高速にタスクが学習可能であり, またモジュールの冗長性にも対応可能なことを示す.
著者
川人 光男 柴田 和久
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.473-477, 2006-12-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
川人 光男
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.3, no.10, pp.18-26, 1989-10-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
15
著者
宇野洋二 川人 光男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報,NC94-28,33/40
巻号頁・発行日
pp.33-40, 1994
被引用文献数
10

ヒトの腕の滑らかな運動軌道を説明するためにトルク変化最小モデル、筋張力変化最小モデルなどダイナミックな運動規範モデルが提案されてきた。これらの運動規範モデルに基づく腕の最適軌道は、腕のダイナミクスに依存し、その物理パラメータの値によって変動する.本研究では、腕の慣性モーメント、粘性係数、筋肉のモーメントアームなどの値をこれまでよりも正確に推定した後、トルク変化最小軌道や筋張力変化最小軌道を求め,これらのモデルでヒトの腕の運動軌道が再現されることを確かめた。また,運動時間との関係を考察し,トルク変化最小モデルでは,運動時間を倍にしたときの運動軌跡は,粘性係数を倍にしたときの運動軌跡に対応することを示す.
著者
川人 光男
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.101-107, 2009
被引用文献数
1

脳の機能を解き明かし,情報通信に役立てるためには,脳の中に情報がどのように表現され,処理されているのかを調べなくてはならない.しかし,これは生物学がこれまで得意としてきた物質や場所に関する研究に比べて格段に難しくなる.このような困難を克服するために,脳を創ることによって脳を理解する研究を続けてきた.その中で,「脳を繋ぐ」研究では,全く新しいコミュニケーション技術を生み出すことが最も期待されている.急速に発展しつつある,ブレイン・ネットワーク・インタフェースやサイボーグ技術と,未来の情報通信に関して,研究動向と実用化への道筋などを解説する.
著者
竹村 文 井上 由香 五味 裕章 川人 光男 河野 憲二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.131, pp.77-84, 1999-06-18
被引用文献数
1

"追従眼球運動"の発現に、頭頂連合野の一部であるMST野(Medial Superior Temporal Area:MST)、背外側橋核(Dorsolateral Pontine Nucleus:DLPN)、小脳腹側傍片葉(Ventral Paraflocculus:VPFL)を含む経路が関与していることが示唆されている。そこで、この3つの領域の単一ニューロンの発火パターンが時間的に感覚情報と運動情報をどのようにコードしているかについて解析し、情報処理の異なる段階にあると考えられる脳内領域間の比較を行った。その結果、VPFLのプルキンエ細胞の発火パターンは出力信号である「眼球運動」の位置、速度、加速度の線形和で表現でき、MST、DLPNのニューロン活動は入力信号である「網膜上の像のブレ」の位置、速度、加速度の線形和で表現できた。本研究から、MST野では視野の動きが検出され、その発火パターンに視野の動きの情報がコードされ、背外側橋核を通って、その視野の動きの情報が小脳腹側傍片葉のプルキンエ細胞上で収束し、眼球を動かすのに必要な運動指令へと変換されている可能性が考えられる。
著者
五十嵐 治一 川人 光男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.1104-1113, 1994-06-25
被引用文献数
5

視覚情報処理における光学の逆問題の解法として,標準正則化理論によるアプローチが有名である.しかし標準正則化理論ではエネルギー関数が2次形式に制限されており,正則化パラメータも経験的に定めているのが実情である.本論文では,こうした視覚情報処理における逆問題のみならず,一般的な逆問題の解法として2層確率場モデルを用いた一つの方法を提案する.2層確率場モデルでは,二つの確率場が階層構造をなしており,下層の確率場の状態が与えられたときに上層の確率場の状態の起こりやすさを表した条件付き確率によって緩やからに結合されている.本方法では,シミュレーテッドアニーリングによりエネルギー関数の最小状態を求めると共に,正則化パラメータなどのエネルギー関数中の重み係数の値を適切な値に自動調節することが可能である.例題として,原画像に関する正確なエッジ情報を用いて観測画像から原画像を復元する.2次元濃淡画像の修復問題を取り上げた.アニーリングによるエネルギー最小状態の探索処理と,エネルギー関数中の重み係数の調整アルゴリズムは,ともに並列化されており,SIMD型の並列計算機であるコネクションマシン(CM-2)を用いて大きな画像(128×64)を対象にすることが可能となった.計算機実験により,本論文で提案する逆問題の解法の正当性を検証することができた.