著者
石田 尚哉 粟野 宏 羽場 修 高橋 辰宏 米竹 孝一郎 関 隆広
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.203, 2006

これまでにさまざまなメソゲンを導入したデンドリマー液晶について検討を行ってきた。本研究ではフォトクロミック分子であるアゾベンゼンを世代の異なるポリ(プロピレンイミン)デンドリマー末端に付加したデンドリマー液晶を合成し、その相転移挙動と液晶構造をDSC、偏光顕微鏡、X線回折により解析した。溶液とフィルム試料での紫外光(UV)と可視光照射による光異性化について検討した。また表面レリーフを作製した。
著者
守田 啓輔 彦坂 正道 米竹 孝一郎 増子 徹
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.54-59, 1995

ポリ [ビス (3, 4-ジメチルフェノキシ) ホスファゼン] の相転移に伴う球晶形態の変化およびその結晶形について, 偏光顕微鏡観察, 脱偏光強度測定, DSC, X線回折により検討した. メソモルフィック相 (δ相) から室温まで徐冷結晶化を行うと, マルテーゼ・クロスを有する小型のA型球晶と, より大型のB型球晶が混在して現れた. 昇温過程では, 96℃付近でA型球晶の輝度が減少し, 110℃でB型球晶は消失した. この変化はDSCの吸熱ピーク温度と一致した. 高温X線回折実験によると, 室温から90℃までは単純格子に帰属される結晶 (α型) が存在するが, 100℃以上ではα型結晶が存在せず, すべて底心格子を持つ結晶 (β型) になると推定した. 一方, δ相より徐冷し75℃で等温結晶化を行った場合, A型球晶は現れず, B型球晶だけが確認され, その結晶形はβ型であった. β型結晶はα型結晶に比べ熱的に安定であり, その発現はB型球晶の形成に関連がある.
著者
田中 克史 米竹 孝一郎 木村 浩
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.(1)球状のシリカ粒子、板状のベントナイト粒子/水系コロイド分散系に関して、レオロジー挙動を検討した。板状粒子系の場合、塩添加にともなって粘度が減少し、さらに高塩濃度では増加する結果が得られ、球状粒子系との相異が認められた。(2)徹底的な脱塩・脱水処理を施した板状のベントナイト、ヘクトライト/有機溶媒コロイド分散系では、粒子分散は分散媒の誘電率増大によって安定化する傾向が得られ、電気二重層が水系と比較して極めて薄いことが考察された。2.(1)フラーレン混合物/ポリスチレンプレス複合膜では、極めて良好な粒子分散、熱安定が得られた。(2)酸化チタン/セルロース誘導体等方水溶液系では、溶媒除去による固定化の初期過程が偏光顕微鏡観察及び動的粘弾性計測により高感度で検出された。後者では、測定治具端部の局所的な挙動を反映したと考えられる。また、電気特性計測によって固定化の後期過程が良好に検出された。大振幅正弦波電場下での固定化試料では、セルロース誘導体のらせん軸は、電場方向と垂直な方向に一軸的に配向する傾向が得られ、粒子の分散は良好である結果が得られた。3.(1)反応性シリコーン、カーボンナノファイバー分散系等について、熱特性、レオロジー特性等を検討した。シリコーン系の硬化過程は、電気的測定よりはレオロジー測定によって、より良く検出される結果が得られた。(2)上記分散系における電場配列を行った結果、分散系における見かけの電気特性との間に相関関係が得られ、その場でのモニタリングに有効である結果が得られた。(3)セルロース誘導体異方性水溶液、多層カーボンナノチュ-ブ分散系において、せん断及び正弦波電場印加を行い、電場配向挙動を検討した。観察初期に与えるせん断方向と電場方向の関係によって、電気的な特性に差異が認められたが、より詳細な検討を行う必要があると考えられる。