著者
杉原 茂雄 佐藤 裕一 千葉 尚 三野 正幸
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2006年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.90, 2006 (Released:2008-03-13)

液晶セルに4つの信号を印加することにより円形の絞りを作ることができる。この絞りは液晶の透過率-電圧特性からなだらかな透過率分布を持ったものとなる。これを用いて点像を撮影した場合,高い空間周波数までコントラストが高く,位相の反転のない像が得られることが光学的伝達関数の計算から明らかになった。この液晶絞りをカメラレンズの前に置いて実景を撮影したところ,期待した効果が得られ,さらにこの透過率分布をなだらかにするセル構造を検討した。
著者
五明 誠 原田 陽雄 岡野 泰典 鳫 大樹 浦野 千里 有沢 宏
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2007年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.99, 2007 (Released:2009-04-01)

ゼラチンと寒天のゾルゲル変化を応用して、単層稠密にPDLC構造を作成するアイデアを考案し、実験検証した。プロセス中のゼラチンと寒天の温度をコントロールすることで、ゾル状態のゼラチンエマルジョンの上に、ゲル状態の寒天層が積層される状態を作り出した。その結果、固いゲル状態の寒天層が液晶ドロップを押し込む効果が発現し、多角柱に変形した液晶滴が単層稠密に配置され、かつ表面がフラットなPDLC構造を実現した。
著者
多賀 大起 舟橋 正浩
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2019年日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.3A05, 2019 (Released:2020-06-01)

We have developed novel functional materials by coupling electronic transport with ionic conductivity in nanosegregated liquid-crystalline (LC) systems. In this study, a polymerizable LC perylene bisimide derivatives 1 and 2 bearing two cyclotetrasiloxane rings and an aza-crown ether unit complexing with ionic species were synthesized. The compounds were complexed with sodium trifluoromethanesulfonate (TfONa) and potassium trifluoromethanesulfonate (TfOK). PTCBI-n/TfONa exhibited an increased phase transition temperature compared to PTCBI-n (n
著者
高西 陽一 竹添 秀男 石川 謙 渡辺 順次 シン ギョ ジック じゃん じん ちゅる すっく 崔 碩原 トレダノ ピエール
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.78, 2005

アキラルな屈曲型液晶と棒状液晶の混合によりキラルB4相が非常に大きなドメインサイズで安定に出現した。この現象は当方液体相からのB4相への直接転移に関係があると考えられる。更に棒状液晶の混合比が多い系ではB4相の低温側に新規にキラリティを生ずる相を見いだしている。
著者
浅川 陽一 高橋 泰樹 齊藤 進
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.242, 2007

我々はこれまでに高分子安定化ベンド配向セルは、高分子安定化によって実効的な回転粘性係数の増加とレズリーの粘性係数の変化によるフローの減少が起こり、過渡応答特性の低速化が起こると報告した。我々の最近の研究から、高分子安定化スプレイ配向セルの過渡応答特性は、高分子安定化によって高速化することがわかった。本研究は、高分子安定化スプレイ配向セルの過渡応答特性の高速化メカニズムについて詳細な解析を行った。
著者
浅川 陽一 横田 孝次 七海 真 高塚 直樹 高橋 泰樹 齋藤 進
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.12, 2005

OCB形LCDでは、初期駆動時に臨界電圧以上の電圧印加により初期のスプレイ配向をベンド配向に遷移させることが必要である。本研究は、ベンド配向を高分子安定化法によって安定化し、前述のような電圧印加を不要にできる事を論理的と実験の両面から明らかにすることを目的とする。安定化処理時に印加する電圧の周波数を高く(100kHz)にすることによってベンド配向を完全に安定化できることがわかった。
著者
浅川 陽一 高塚 直樹 高橋 泰樹 齊藤 進
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.192, 2006

OCBモードは、高速応答と広視野角をもつモードとして注目されている。OCBモードは、初期駆動時にスプレイ配向からベンド配向に遷移させる初期遷移操作が必要な事と、駆動電圧にベンド配向を保持する電圧が必要であるという問題を抱えている。それらの問題を解決するための手法として、高分子安定化法が提案されている。本研究は、高分子安定化πセルの過渡応答特性について検討した。過渡応答速度は、ベンド配向において、高分子安定化の効果によって低下した。過渡応答速度は、UV照射エネルギーに依存することがわかった。
著者
小林 孝資 浅川 陽一 高橋 泰樹 齊藤 進
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.153, 2008

私たちの以前の論文において、液晶材料としてZLI-2293とUV硬化型モノマーとしてRMM-34が使われたベンド配向セルの立ち上がり、立ち下り共に過渡応答特性が高分子安定化によって低速化することを報告した。しかしながら、この報告書では高分子安定化によって液晶とUV硬化型モノマーであるZLI-4792とRMM-34をそれぞれ用いることで、立ち下がりの過渡応答時間が改善することができた。
著者
坂本 謙二 ブルガレビッチ キリル 三成 剛生 安田 剛 三木 一司
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<p>We have fabricated arrays of organic field-effect transistors (OFETs) with an active layer of poly(2,5-bis(3-hexadecylthiophen-2-yl)thieno[3,2-b]thiophene (pBTTT-C16), and evaluated the device-to-device variation of the OFET properties. The pBTTT-C16 active layer was formed by a flow-coating method, which has a potential capability of aligning polymer backbone structure along the flow-coating direction. The device-to-device variation was evaluated for each set of the parallel and perpendicular OFETs, where the "parallel (perpendicular)" indicates the channel current direction with respect to the flow-coating direction. The OFET array showed a very small device-to-device variation, indicating high spatial uniformity of flow-coated pBTTT-C16 films in charge transport.</p>
著者
井上 曜 吉田 浩之 井上 健太 塩崎 祐介 久保 等 藤井 彰彦 尾崎 雅則
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.45, 2011

コレステリック液晶は、光の波長サイズの螺旋周期構造を有することから、光の分布帰還を引き起こすため、色素を添加することで分布帰還型(DFB)レーザーとして利用できる。本研究では、コレステリック液晶薄膜中にネマティック液晶と色素を分散させた素子を作製し、電気的に屈折率を変調することでレーザー発振波長を制御した。さらに、波長制御の応答性について調べ、高速波長スイープレーザーへの応用の可能性を検討した。
著者
宇佐美 清章 坂本 謙二 荒谷 毅 潮田 資勝
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.1999, pp.6-7, 1999

We have measured the polarized infrared (IR) absorption spectra of poly[4,4'-oxydiphenylen-l,2,3,4- cyclobutanetetracarboxyimide] (CBDA-ODA) films irradiated with linearly polarized ultraviolet light (LPUVL) of wavelength 〜 250 nm. The measurement was carried out for a very thin film (10 nm thick) as a function of the LPUVL exposure. The dichroic difference, A_⊥- A_//, of the phenyl C-C stretching vibration of CBDA-ODA, which is polarized along the polyimide chain, has a maximum around 3 J/cm^2. Here A_//and A_⊥ are the absorbance for the IR light polarized parallel and perpendicular to the polarization direction of LPUVL, respectively. The dichroic difference per unit film thickness at 3 J/cm^2 was greater than that of a rubbed CBDA-ODA film with the same film thickness. Although the average IR absorbance, (A_⊥+ A_//)/2, decreases monotonically over the entire measurement range of LPUVL exposure, A_⊥ increases up to 1 J/cm^2. This result shows that the number of polyimide molecules oriented perpendicular to the polarization direction of LPUVL increases. We conclude that the photo-induced orientation contributes to the large surface anisotropy of LPUVL-exposed CBDA-ODA films in addition to the anisotropic photo-induced decomposition.
著者
西立野 将史 高頭 孝毅 穐本 光弘
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.153, 2009

本研究室において、液晶材料の螺旋ピッチの方向が従来のTN液晶に対して逆であるリバースツイステッドネマティック(RTN)方式の液晶を開発した。RTN液晶は電圧無印加状態ではスプレイツイスト構造に変化していくが、液晶材料の違いによりある程度安定に存在する事を確認した。RTN液晶の安定性を定量的に測定し、各パラメータと安定性の相関関係を検討した。液晶材料のK<SUB>22</SUB>が大きくK<SUB>33</SUB>が小さいほどRT構造を安定に保持できていた。
著者
柏木 竜希 都甲 康夫 木村 宗弘 赤羽 正志
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.103, 2011

画像のメモリー効果や低消費電力化が期待できる双安定液晶素子が注目されている。そこで配向処理方法として以前から用いられているラビング法と光配向法を用い、配向膜表面に互いに直交する配向容易軸を形成する界面マイクロパターンによる双安定性を検討する。本研究では、界面マイクロパターンを用いた、ホモジニアス・90°TN双安定モデルを作製しスイッチングを試みた。
著者
石田 尚哉 粟野 宏 羽場 修 高橋 辰宏 米竹 孝一郎 関 隆広
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.203, 2006

これまでにさまざまなメソゲンを導入したデンドリマー液晶について検討を行ってきた。本研究ではフォトクロミック分子であるアゾベンゼンを世代の異なるポリ(プロピレンイミン)デンドリマー末端に付加したデンドリマー液晶を合成し、その相転移挙動と液晶構造をDSC、偏光顕微鏡、X線回折により解析した。溶液とフィルム試料での紫外光(UV)と可視光照射による光異性化について検討した。また表面レリーフを作製した。
著者
グェン ハー 姜 聲敏 戸木田 雅利 渡辺 順次
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.120, 2011

4,6- ジクロロセントラルアングルとアルキルチオテールを含むアキラル五員環屈曲分子の同族体を新たに合成した。液晶相は、偏光顕微鏡観察(POM)、示差走査熱量計(DSC)、広角X線回折(WAXD)電気光学(EO)測定 を行うことでキャラタリゼーションされた。、一軸性カラミティックSmAおよび二軸性SmAPA相の相挙動に由来する劇的な変化が観察された。スイッチング可能な二軸性SmAPAの発現は、末端アルキルチオと端末アルコキシに置換のしたためと考えられる。
著者
及川 一摩 物部 浩達 高橋 純平 土屋 和彦 HEINRICH Benoit GUILLON Daniel 清水 洋
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.6, 2005

今回、我々はカラミティック液晶の高移動度化を狙い、コアの対称性が高く(C2h)、双極子モーメントが小さいと推測される新規1,4-dithienylbenzeneカラミティック液晶(8-TPT-8)を合成し、メソフェーズの相転移挙動と電荷輸送特性について検討したので報告する。
著者
奥田 大樹 田中 大介 美濃部 亮太 内田 欣吾 清水 洋
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp._PA45-1_-_PA45-2, 2013

The alkyl homologues of azobenzene-triphenylene mesogen (1C-n: n=11-16) exhibit both thermal and photo-induced phase transitions among calamitic smectic and discotic columnar mesophases with the change of molecular anisotropy. However, one can see the difference in phase transition parameters between the shorter (1C-11 and 12) and longer (1C-13〜16) homologues. The optical texture observations of these homologues on a glass and polyimide-coated substrates indicated that the molecular conformation (relative positioning) of the azobenzene moieties and the central triphenylene differs with a critical point of the alkyl chain length between 1C-12 and 13.
著者
宮島 直美 坂本 暦 松本 尚英 大川 尚士
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
液晶討論会講演予稿集 (ISSN:18803539)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.91-92, 1996

Nickel(II) and copper(II) complexes of [M(salen)] type, stubstituted with (3,4,5-trihexadecenoxybenzoyl)oxy groups at both ends, have been newly prepared and their mesomorphic behaviors characterized. It proved that they have desirably low melting and clearing temperatures, and the mesophase is commonly of smectic type. This is in contrast to the case of discogenic oxovanadium(IV) complex analogues,<sup>1</sup> which indicates that the kind of central metal atom in [M(salen)] mesogens is a primarily important factor in determining the mesophase type.
著者
嶋田 理 河村 明広 花崎 知則
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2010年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.PB30, 2010 (Released:2012-03-28)

動的粘弾性測定とは試料に歪みを与えた際の応力の応答をみるものであり、一般に高分子の粘弾性諸量やガラス転移温度等に関する知見を得ることを目的として行われる。しかし、分子運動や構造変化に関する情報も得ることが出来るため、液晶性化合物の相転移に関する研究にも用いることが出来る。本研究では、コレステリル基を両端に持つ対称型ダイマー液晶、di-Cholesteryl alkanedioateのメチレン鎖炭素数n=8~17について動的粘弾性測定を行った。そして、得られた結果から、コレステリック相における粘弾性挙動について詳細に検討した。
著者
吉野 和樹 久保野 敦史 田中 克史 秋山 隆一
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2001年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.301-302, 2001-09-24 (Released:2017-01-10)

The visco-clastic properties for binary mixtures of 6OCB/8OCB are investigated by a light scattering technique with an application of voltages. The mixtures exhibit a reentrant nematic phase between the smectic and crystal phases in the range of 22.0 to 29.5 wt% of 6OCB content. The viscosity and the elastic constant increase with cooling both in the nematic and reentrant nematic phases. It is also found that the viscosity and the elastic constant show an anomalous increase near the phase transition temperature, namely a pretransitional phenomenon. The activation energies for viscosity differ in the nematic and reentrant nematic phases, depending on the 6OCB content. Moreover, the visco-elastic behavior depends on the specific time during which the sample is kept in the smectic A phase. These results confirm that the formation of dimers plays an important role in the reentrant phenomenon of this system.