著者
網田 健次郎 岡田 稔
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.62-64, 1973-09-25 (Released:2010-03-09)
参考文献数
2

サケ稚魚の河川内減耗要因である食害魚ウキゴリについて生態的知見を得た。1) ウキゴリは水生昆虫・シロウオ・サケ稚魚などの動物性のものを多く捕食している。2) ウキゴリは夜間に多く捕獲され, 昼間は殆んど捕獲されない。また夜間にサケ稚魚を捕食している。3) ウキゴリは川の川岸部よりは中心部でその大部分が捕獲された。
著者
網田 健次郎
出版者
新潟県内水面水産試験場
雑誌
新潟県内水面水産試験場調査研究報告 (ISSN:03861643)
巻号頁・発行日
no.21, pp.29-31, 1995

第2極体放出阻止型雌性発生親魚の白無地から再雌性発生魚を作出して、その特性について検討した。1. 第2極体放出阻止型雌性発生子魚の紅白出現率は89.5%で、高率であった。2. 第1卵割阻型子魚は調査尾数がは少ないものの全て赤無地であった。3. 白無地と対照区である赤無地・白無地・紅白との交配では、子魚における紅白の出現率は50%前後であり、また赤無地・白無地の出現率は、それぞれの雄親魚により異なる傾向であった。4. 紅白子魚の平均赤斑量は、極体放出阻止型では26.5%、赤無地雄親魚からでは68.9%、白無地雄親魚では36.4%、紅白雄親魚では25.5%であった。
著者
網田 健次郎
出版者
新潟県内水面水産試験場
雑誌
新潟県内水面水産試験場調査研究報告 (ISSN:03861643)
巻号頁・発行日
no.20, pp.29-33, 1994

赤斑量の異なる第2極体放出阻止型雌性発生親魚から再雌性発生魚を作出して、その特性について検討した。1. 雌性発生魚からのふ化率は、対照区を含めて低率な点がみられた。2. 第2極体放出阻止型雌性発生子魚の紅白出現率は平均89.7%で、高率であった。3. 親魚の紅白赤斑量の多さに対応して、第2極体放出阻止型雌性発生子魚の赤斑量には規則性がみられた。
著者
網田 健次郎 星野 正邦 本間 智晴 若林 久嗣
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.193-197, 2000-12-15
被引用文献数
12 40

1999年5月から12月に新潟県海川で天然遡上アユ, 標識放流したアユ種苗, 流下アユ仔魚および他の生息魚を採集して F.psychrophilum の検出を試みた。 IFAT または nested PCR により検査した結果, 放流前のアユ種苗の一部, 採集された全てのグループのアユと他の4魚種(ヤマメ, ウグイ, ウキゴリ, ヨシノボリ)および成熟アユの卵から本菌が検出され, また, 河床の微細藻類や河川水の一部が PCR 陽性を示した。 これらの結果から親魚から仔魚への冷水病菌の伝播, 放流魚や他魚種等から天然遡上アユへの伝播の可能性が示された。