著者
網谷 壮介 稲村 一隆 金 慧 斎藤 拓也
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.59-83, 2021-03-30

本稿は、2019年10月29日に早稲田大学政治経済学術院で開催された斎藤拓也『カントにおける倫理と政治:思考様式・市民社会・共和制』(晃洋書房、2019年7月30日)の書評会の記録である。書評会では、著者による内容紹介のあと、網谷、金、稲村の順で書評(コメントと質問)を発表し、その後著者が質問に応答し、最後に会場の参加者との質疑応答を行った。以下では当日とほぼ同じ内容を同じ順序で掲載し、全体で3時間30分以上に及んだ書評会での議論を紹介する(ただし、紙幅の都合上冒頭の著者による内容紹介は短縮し、最後の参加者との質疑応答は残念ながら割愛した)。
著者
宇野 重規 宮本 雅也 犬塚 元 加藤 晋 野原 慎司 網谷 壮介 高見 典和 井上 彰 馬路 智仁 田畑 真一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

1971年に公刊された『正義論』に端を発するジョン・ロールズの正義論は、いまなお自由、平等、そして民主主義をめぐる多様な研究の重要な基軸である一方、刊行から半世紀近くを経て、それ自身が一つの歴史になりつつある。本研究は、ロールズの正義論について、現代政治哲学における最先端の研究と、政治思想史や経済思想(史)からの歴史的な再定位を結びつけることで、「平等かつ自由な社会とは何か」というロールズの最も根源的な問いに答えることを目指す。この作業を通じて、政治哲学と政治思想史、さらに経済思想(史)研究の研究者のプラットフォームを作り、21世紀のリベラルな民主的社会のあり方を考察する。