- 著者
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武長 徹也
堀内 行雄
伊藤 恵康
古島 弘三
草野 寛
船越 忠直
古賀 龍二
山本 譲
宮本 梓
井上 彰
村山 俊樹
- 出版者
- 日本肩関節学会
- 雑誌
- 肩関節 (ISSN:09104461)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, no.2, pp.584-588, 2019
18歳以下の若年で胸郭出口症候群(TOS)に対し手術を要したオーバーヘッドスポーツ選手の特徴を明らかにするため調査を行った.TOSに対して手術を施行したオーバーヘッドスポーツ選手110例119肢を対象とし,手術時年齢で18歳以下群と19歳以上群に分け,術前臨床症状,画像所見,術中所見などを比較した.18歳以下群は82例89肢(平均15.8歳,男性78例,女性4例,野球75例),19歳以上群は28例30肢(平均20.6歳,男性26例,女性2例,野球26例)であった.臨床症状の各項目に有意差は認めず,18歳以下群の特徴として①前中斜角筋間距離が狭い,②肩関節90度外転外旋位で腋窩動脈2nd partの血流が遮断される選手の割合が高い,③挙上位血管造影3DCTによる鎖骨下動脈の圧迫所見陽性率が高いことが明らかとなった.静的,動的に肋鎖間隙が狭い選手ほど,オーバーヘッドスポーツキャリアの早期でTOSを発症し競技継続困難となり手術を要すると考えられた.