著者
荒井 緑 篠原 俊夫 荒井 孝義 笹井 宏明
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.59-69, 2004-01-01
被引用文献数
5

The first chiral isoxazoline ligands bearing spiro skeleton are developed. The spiro bis (isoxazoline) ligands (SPRIXs) are readily synthesized from diethyl malonate <I>via</I> double intramolecular nitrile oxide cycloaddition as a key step. The complex of (<I>M, S, S</I>) -R-SPRIX and Pd (OCOCF<SUB>3</SUB>)<SUB>2</SUB> promoted the catalytic asymmetric Wacker-type cyclization of alkenyl alcohols to give optically active cyclic ethers for the first time. Furthermore, starting from dialkenyl alcohol, the enantioselective tandem cyclization <I>via</I> oxy-palladation was achieved with up to 95% ee. Asymmetric ligands other than SPRIXs promote neither the Wacker-type reaction nor the tandem reaction.
著者
石橋 正己 荒井 緑 當銘 一文 石川 直樹
出版者
千葉大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

天然物抽出エキスコレクションおよび天然物基盤合成化合物ライブラリーを用いて,ウィント(Wnt),ヘッジホッグ(Hh),トレイル(TRAIL),bHLH転写因子等のシグナル分子を標的とした天然物の探索および活性化合物の作用メカニズムの解析に関する研究を行った.各シグナル経路ごとにスクリーニングで得られた代表的な化合物として,Wntシグナル阻害作用をもつカルデノリド,TRAIL耐性克服作用をもつクワ科植物由来のプレニル化フラボン,Hhシグナル阻害作用をもつジテルペン,Hes1担持ビーズを用いる「標的タンパク質指向型天然物単離法」により得られた放線菌由来のピペリジンアルカロイドなどが挙げられる.
著者
石橋 正己 荒井 緑 大崎 愛弓 大槻 崇 當銘 一文
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

平成20年から23年にかけて研究代表者は毎年バングラデシュを訪問し,熱帯植物を中心にバングラデシュ天然薬用資源の調査を行った.その結果,現地特有の植物種や現地で栽培された薬用植物を中心に約200種以上の植物種を収集した.得られた植物エキスに対して種々のシグナル伝達経路(ウィント,ヘッジホッグ,トレイルシグナル等)に対するスクリーニング試験を行い,選別された植物エキスより数多くの新規生物活性天然物を単離した.