著者
菊地 恵太
出版者
東北大学
巻号頁・発行日
2019

課程
著者
菊地 恵太
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.101-117, 2018-04-01 (Released:2018-10-01)
参考文献数
10

本稿では「棗」「攝」等の略字体「枣」「摂」に見られる畳用符号(同一構成要素を繰返す符号)「〻」及びそれを横に並べた「〓」に着目し、その使用状況の変遷を明らかにする。日本では当初、畳用符号による省画は中国由来の「〓・〓」(䜛・〓)に限られていたが、同一構成要素3つ乃至4つの字体を「〓」符号で省略する手法が室町中期頃より見え始め、室町後期以降同様の省略法を用いる字種が広く見られるようになる。さらに同一構成要素2つの字種の場合でも、「〻」を用いて省画する手法が「䜛」「〓」以外の「棗」「皺」等といった字種にも見られるようになった。こうした一連の過程から、略字体の生成過程・使用の変遷において「分析的傾向」と呼べる側面が存在することを示した。
著者
菊地 恵太
出版者
Tohoku University
巻号頁・発行日
2019-03-27

要約のみ
著者
菊地 恵
出版者
聖園学園短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:03894231)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.61-70, 2008-03

昨年度より、教育理論と実践力が結びついた保育内容の指導法のあり方を目指し、保育における「環境」のとらえかたや、保育における「環境」とのかかわりが幼児期以降どのようなかかわりをもっていくかについて研究をしてきた。今年度の研究は、それらに加え、幼稚園教育要領の改訂を目前に控え、幼児期に見逃してはならない発達を見る「窓口」である領域について、保育者を目指す学生がどのようにとらえていくかを考え、主として領域「環境」を中心に、他の領域とのかかわりなども踏まえた、総合的な保育内容の実践を目指した研究である。その中において、実体験が教育理論を深めるにあたり、最大の教材となりうることを実感している。本研究は、その実体験を通して、「5領域」を理論的に理解するにあたり、総合的視野からの理解を学生自身の経験をもとに学習を深めていった授業の実践を中心に行ったものである。時代と共に学生自身の理解力や実践力にも変化がみられ、新しい時代の保育を担う学生が、これからどのような育ちを経て保育における理論と実践を融合させた力を養っていくか、また、そのためにはどのような授業展開をしていくことが必要かを探ってきた。
著者
横山 定治 垂水 彰二 小関 佐貴代 菊地 恵美 山田 幸子 早川 潔 八田 一
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.174-181, 2002-03-15
被引用文献数
1 3

鰹節のアルコール水抽出物を食塩10%,エタノール5%条件下,醤油麹で分解することで調味料を生産し,官能検査により調味効果を検討すると共に,抗高血圧作用に関与すると言われているアンジオテンシンI変換酵素阻害(ACEI)活性,およびγ-アミノ酪酸(GABA)含量を測定した. <BR>(1) 30℃, 3ケ月の分解熟成後の値はTN 1.53%, FN0.73%, pH 5.32であった.分解途中での酵母,乳酸菌を含め微生物の増殖は見られず,醤油臭が少なく,鰹節風味の豊富な調味料が得られた. <BR>(2) 得られた調味料の食塩濃度は11.8%で,濃口醤油より低い.平均ペプチド鎖長4.7は,醤油の3.5に比較して長鎖であった.HPLC-GPCの結果から,本調味料は醤油と比較して分子量1000-3000程度のペプチドを多く含むことが認められた. <BR>(3) 得られた調味液のACEI活性は10倍希釈液で77.6%であり,IC50は1.52mg protein/mlであった.また本調味料はGABAを35.1mg/100ml含有しており,これは135.0mg/100g solidに相当した.これらの結果から,この調味料が抗高血圧作用等の生体調節機能を示す可能性が考えられた. <BR>(4) 調味料としての有用性を確認する為に,汁物,煮物,酢の物などの調理における調味効果を2点評価法により醤油との比較に於いて官能評価した.塩分を同程度に調製したにも関わらず,清汁,天つゆ,煮物の調理において本調味料は醤油の場合よりも塩辛さが有意(p<0.1)に低く感じられ,酢のものでは酸味が有意に(p<5)抑えられまろやかな味に仕上がった.