著者
下野 勘智 菊本 統 伊藤 和也 大里 重人 稲垣 秀輝 日下部 治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.1-10, 2016 (Released:2016-03-20)
参考文献数
18
被引用文献数
2

本研究では,災害の頻度や程度を表す曝露と災害に対する社会や経済の脆弱さを表す脆弱性の掛け合わせで定義される世界各国の自然災害に対するリスク指標World Risk Index(WRI)の算出方法を分析し,その意義と課題について考察を行った.つづいて,我が国でも防災・減災対策の合理化に資する総合的な自然災害リスク指標が必要であるという観点から,都道府県レベルで自然災害や社会・経済の様々な要素の相互関係を考慮してリスクを定量化する指標の算出体系について考察を行った.また,リスク指標を構成する脆弱性の中間指標の一つである災害感受性を47都道府県について試算し,結果について考察を行うとともに,我が国における自然災害に対するリスク指標が備えるべきリスク評価体系について議論した.
著者
中村 圭太 菊本 統
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_831-I_840, 2014 (Released:2015-02-20)

著者の依頼に基づき下記論文は撤回されました. 記 中村圭太、菊本統:水- NAPL-空気3 相系の特性曲線モデル,土木学会論文集A2(応用力学),vol.70, No.2, pp.I_831-I_840, 2014. 以上
著者
菊本 統 下野 勘智 伊藤 和也 大里 重人 稲垣 秀輝 日下部 治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.43-57, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
53
被引用文献数
1 2

自然事象の頻度や程度を表す危険源,自然災害にさらされる人口割合を表す曝露,自然災害に対する社会や経済の脆さを表す脆弱性を定義し,規準化した過去の災害記録や統計データの重み付け線形和により計算し,それらの掛け合わせとして自然災害に対するリスクを評価する統合的指標を提案した.そして47都道府県を対象としてリスク指標を算出し,各都道府県が内包するリスクの特徴を考察するとともに,指標の意義を説明した.最後に,指標を用いたリスクの分析と管理の方法について議論した.
著者
菊本 統 中島 伸一郎 小山 倫史 酒井 直樹
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では,吸排水に伴うヒステリシスや体積変化による飽和度変化の影響も考慮した発展型の水分特性曲線モデルと、それを組み込んで締固め過程から変形・破壊までシミュレートできる不飽和土の構成則を開発した。これらのモデルの適用性は,排気非排水圧縮や浸水,せん断シミュレーションを通して検証し,同モデルを用いれば最適含水比と最大乾燥密度を持つ締固め曲線を解析的に表現できることを明らかにした。さらに,有限変形理論に基づいて、2年目までに開発、検証を行った構成モデルと水分特性曲線モデルを組み込んだ有限要素解析コードを開発するとともに、大変形問題のシミュレーションを通して検証を行った。
著者
岩田 敏和 中井 照夫 ホサイン シャヒン 菊本 統 石井 健嗣
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F1(トンネル工学) (ISSN:21856575)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.I_33-I_44, 2011 (Released:2012-03-26)
参考文献数
11

双設トンネルの掘削に伴う周辺地盤とトンネルへの影響を予測することは重要である.しかしながら,従来の設計法や数値解析,モデル実験は地盤-構造物の相互作用を必ずしも適切に評価しているとはいえない.そこで,本研究では変位・応力混合制御型のトンネル掘削模型装置を2連用いた2次元モデル実験と有限要素解析の両面からトンネル-地盤の相互作用の解明を試みた.両トンネルの位置関係と距離を変化させた検討の結果から,後続トンネルを掘削する位置の違いによって先行トンネルに異なるモードの偏土圧が作用することや,掘削に伴う両トンネルの移動を確認できた.また,解析は実験の傾向をよく捉え,双設トンネル掘削時の挙動を予測する有効なツールとなると考えられる.