著者
藤井 聖子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、日本語と英語の話しことば談話における心的態度表意メカニズムを、実際の談話データの分析を通して明らかにし、その機能と表意手段の文法を、「談話と文法」「語用標識化」の観点から動的に探究することを目的として行った。本研究課題が特に着目したのは、文法的機能語が、本来の統語的特質を多少薄め、語用論的機能を強化し(また主観化・間主観化し)、話者の談話における命題態度および発話態度の表意手段として使用される現象である(藤井2008東京大学出版会)。本研究で、この言語現象を「語用標識化」とよび、その事例研究として、特に(1)接続形態素・節接続構文(Fujii 2009, 2008,藤井2010, 2009、etc.),(2)「と」や「みたいな」で標識される引用節(句)構文(Fujii 2009a, 2009b ; Fujii 2006)に焦点をあてて分析した。
著者
藤井 聖 中尾 嘉宏 中村 豊 藤川 和利 砂原 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.118, pp.103-108, 2003-11-26
被引用文献数
4

高機能なエッジルータでは、トラフィックをフローと呼ばれる単位で集約し、そのサマリ情報を出力する機能が提供されている。提供されたサマリ情報を蓄積し、分析することにより、トラフィックに関する様々な情報を得ることが可能であり、ネットワーク運用への貢献が期待されている。我々の研究グループでは、そうした情報を利用することで、ワームやDoS攻撃、P2Pなど、様々な特徴を持ったトラフィックを検出可能なシステムを提案し、運用している。本稿では、提案システムの概要および構成について述べる。また、8月に奈良先端科学技術大学院大学において、本システムによりW32/MSBlaster、W32/Welchiワームの検出が行われた事例について報告する。High-performance edge routers have a function to observe packets as flows and to export summary information of the flows. By storing and analyzing the summary information, we can get various kinds of traffic information, which is expected to contribute to the network management. We proposed a system, which can detect specified traffics, such as worm activities, DoS attacks, and P2P traffics by using the information, and we also have been managing our system. In this paper, we describe a structure of our system. In addition, we also discuss how our system was applied to detect W32/MSBlaster and W32/Welch worms in August, 2003 in our campus.