著者
武田 健一 菊池 大輔 飯塚 敏郎 布袋屋 修 三谷 年史 黒木 優一郎 松井 啓 山下 聡 藤本 愛 中村 仁紀 貝瀬 満
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.76-77, 2010-12-10 (Released:2013-07-25)
参考文献数
2
被引用文献数
1 1

In the case of gastric cancers, it is essential to determine the extent and depth of the tumor accurately for deciding on courses of treatment. We have sometimes experienced the cases that pre-therapeutic diagnosis of those factors were difficult. In this report, we describe a case of gastric linitis plastica, which was diagnosed based on the ESD and additional surgical specimens. The patient was 60 years old man. A depressed lesion was pointed out at the greater curvature of middle gastric body. Biopsy revealed pooly differentiated and signet ring cell adenocarcinoma. Using magnification and EUS, this lesion was diagnosed as intramucosal cancer and 20mm in size. After informed consent, ESD was performed and the lesion was resected in en bloc fashion. However pathological examination showed incomplete resection of margin positive in endoscopic specimen and isolated cancer cell remained in the muscle layer in surgical resected specimen. Finally, this case was diagnosed of gastric linitis plastica based on the pathological examination.
著者
藤本 愛子 石倉 忠夫 フジモト アイコ イシクラ タダオ Fujimoto Aiko Ishikura Tadao
出版者
同志社大学スポーツ健康科学会
雑誌
同志社スポーツ健康科学 (ISSN:18834132)
巻号頁・発行日
no.8, pp.48-52, 2016-06

研究資料(Material)発声を含む呼吸法の違いが,スタイラスを握っている手の把持力量と腕の筋電位に及ぼす影響について検討した結果,いくつかの呼吸条件で筋電位と把持力量に有意な強い正の相関が見られた.しかし,呼吸法合図前と合図後で比較した筋電位と把持力量の増加率については有意な差が見られなかった.これらの結果から,等張性筋力の発揮においては,力を発揮しやすい,もしくは無駄な力を抜きやすい呼吸法は個人によって異なり,それぞれに合った呼吸法を用いることが重要であると推察される.
著者
片岡 正教 安田 孝志 藤本 愛美 川崎 純 木村 大輔 島 雅人 赤井 友美 上田 絵美 山本 真士 日下 由紀夫 石原 みさ子 奥田 邦晴
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.E4P3215-E4P3215, 2010

【目的】<BR> 2009年9月8日~15日、東京にてアジアユースパラゲームズが開催され、14歳~19歳の身体障害者、知的障害者のユース選手を対象に陸上競技、ボッチャ、ゴールボール、水泳、卓球、車いすテニスの6競技が行われた。その中で、日本障害者スポーツ協会の次世代育成強化事業として、理学療法士10名が科学委員として関わり、大会参加選手の競技動作のデータ収集を行った。本研究の目的は、次世代を担うユース選手に対しての競技力向上における理学療法士の関わりについて、実際の競技場面での動作解析の有用性を通して、今大会で行ったデータ収集と共に報告することである。<BR>【方法】<BR> 対象は、2009アジアユースパラゲームズ陸上競技に参加した27ヶ国229名の選手であり、日本代表選手約65名を中心としたアジア各国代表選手であった。そして、対象種目は短距離走、長距離走、リレー競技、砲丸投げ、円盤投げ、走り高跳び、走り幅跳びであり、9月11日~13日に行われた実際の競技場面における動作をハイスピードカメラ(CASIO EXILIM EXF-1)及びデジタルビデオカメラを用いて撮影した。ハイスピードカメラの取り込み周波数は300Hzとした。また、デジタルビデオカメラで撮影した動画は二次元動作解析ソフトDARTFISH(DARTFISH社)で解析・処理を行った。そしてそれらの動画をDVDデータとして各国のパラリンピック委員会、撮影対象選手ならびに主催者であるアジアパラリンピック委員会に配布した。<BR>【説明と同意】<BR> 本研究は日本障害者スポーツ協会の科学支援事業として行い、大会主催者であるアジアパラリンピック委員会からも承認を得た上で行った。<BR>【結果】<BR> トラック競技においては、スタートダッシュや走動作、長距離走における周回ごとのフォームの違い、リレーのバトンパス等、フィールド競技では投てき種目でのスローイングフォーム、跳躍種目での踏み切りや跳躍動作等、実際の競技場面における選手の素早い動作を、ハイスピードカメラで撮影した動画によりスローモーションでより詳細に確認することができた。二次元動作解析では、実際の競技場での撮影であり、キャリブレーションを行うことができなかったため、各関節の角変位や角速度などの動作解析指標は算出することができなかった。しかし、ストロモーションという処理で、走動作や跳躍動作の連続的な動作を確認したい相に分けて観察することができた。その後、これらのデータは各国選手団の代表者が集う会議で公表され、各国から大きな賞賛を得ることができた。<BR>【考察】<BR> 我々は過去にも、日本障害者スポーツ協会の科学支援事業として、いくつかの競技団体に対して、競技力向上のために動作解析を行い、その中で、選手に対して解析したデータを用いたフィードバックを行ってきた。障がい者のスポーツは決して特殊なスポーツではなく、身体に何らかの障害があるためにできないことをルールや道具を適応させて行うものである。障がい者の障害特性や個人の身体機能を理解した理学療法士が、専門的な知識をもって行う「動作解析」を通して選手に関わり、フィードバックや動作の指導を行うことは、障がい者のスポーツ選手における競技力向上、選手育成に対して、非常に有用であると言える。また今回は、ハイスピードカメラで撮影した動画による動作解析という、より身近で安価な機器を用いることによってもデータ収集を行うことができた。今までも競技場面に近い状況下でのデータ収集を行ってきたが、今回はハイスピードカメラ及びデジタルビデオカメラで撮影した動画からの二次元動作解析によって、実際の競技場面でリアルタイムにデータ収集、動作解析を行うことができた。そしてこれらのデータは各選手、各国にDVDデータとして配布され、特別なソフトなどを使用することなく視聴することができ、自分自身の動作をより詳細に、客観的にチェックできるものであった。今回の動作解析手法を用いたデータ解析は簡便で一般的に行いやすいものであり、臨床場面において、障がい者と関わる理学療法士がこのような事業に関わっていくことが、障がい者の競技スポーツへの参加を促すきっかけにもなることが示唆された。<BR>【理学療法学研究としての意義】<BR> 本研究のように、障がい者のスポーツにおける理学療法士の関わりや動作解析の有用性を報告することで、障がい者の障害特性や身体機能を理解した理学療法士の知識や技術が選手の競技力向上のためには欠かせないものであり、理学療法士が臨床場面だけにとどまらず、幅広い分野で活躍が再確認された。また、これらの情報を当事者に提供していくことで、障がい者の社会参加を支援する一手段となりうることが考えられた。