著者
石田 惣 中田 兼介 西 浩孝 藪田 慎司
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.334-344, 2019-06-24 (Released:2019-08-30)
参考文献数
30

生物研究者が撮影した動画を収集し、利用公開するアーカイブを運用する上で起こり得る課題を抽出するため、アーカイブに対する研究者のニーズ、対象データの潜在量や記録媒体、データ提供者が認容できる利用条件等について研究者にアンケート調査を行った。教育目的での利用可能性には提供者・利用者双方の立場のニーズがある。課題として、・デジタル化により増大する動画量への対応、・レガシー媒体への対応、・ウェブ公開や営利利用、目的を問わない利用に提供者側の抵抗感があり、アーカイブやオープンサイエンスの意義について理解を求める必要性、・データの利用時の編集の是非、・データのウェブ公開可否の判断基準、等が見出された。
著者
石田 惣 藪田 慎司 中田 兼介 中条 武司 佐久間 大輔 西 浩孝
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

自然史博物館が動画資料を体系的に収集・公開するしくみがあれば、公共財としての研究・教育資源になる。本研究では動画を収蔵資料とするための課題を抽出し、その解決策を探り、収蔵モデルを構築した。主な課題は寄贈者が受け入れやすい利用許諾条件と、資料の安全な保管である。そこで、寄贈される資料に他の博物館も同一条件で利用できるサブライセンスを設定し、他館と複製を共有するしくみを考えた。これにより、多くの寄贈者が認容する教育目的の利用機会が増えるとともに、資料の分散保管が実現できる。この枠組みに基づき、メタデータセットやウェブ公開時のチェック項目等を設定して、動画資料データベースを作成した。