著者
西川 博昭 冨安 洋史 青木 一浩 水野 修 末田 欣子 チャウ チーオン 宇津 圭祐 石井 啓之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.1003-1014, 2009-07-01

筆者らは,大規模なインフラ設備を必要とせず,いつでもどこでも情報通信サービスにアクセスできる,アドホックユビキタス通信環境の実現を目指して,データ駆動ネットワーキングシステムの研究開発プロジェクトを推進している.本論文ではまず,アドホックユビキタス通信環境に対する三つの要求条件を示す.第1の要件として,ユビキタス環境におけるコミュニティ情報を活用した目的ノード発見方式の必要性とその実現法を論じ,問合せパケット数の削減効果を示す.続いて,第2の要件である,アドホックネットワークにおける品質保持型情報転送方式として,マルチポイント・ポイント情報転送方式の提案とその実現法を述べ,品質劣化を抑制できることを明らかにする.更に,第3要件として,VLSI試作したデータ駆動ネットワーキングプロセッサCUE-v3について概要を示すとともに,アドホックユビキタス通信環境の各種処理のオフローディング方式を検討し,一次評価のために,上記アドホックユビキタス機能実現に必須な基本機能であるUDP/IPをオフロードし,多重処理性により複数パケットの処理を1パケットのヘッダ処理時間に極小化が可能であることを示す.
著者
坪田 浩乃 小守 伸史 高田 英裕 田村 俊之 浅井 文康 徳田 健 山崎 哲男 嶋 憲司 西川 博昭 寺田 浩詔
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1410-1411, 1989-03-15

データ駆動形プロセッサを実用化する上において、プログラム記憶のハードウェア規模の大きいことが一つの障害となっている。本報告では、プログラム記憶中の行き先ノード番号を相対アドレスで表現することにより、プログラム記憶サイズが大幅に圧縮可能であり、また、容易にマルチタスク環境が実現できることを示す。さらに、この方式を採用することによる、性能に対する影響についても評価を行った。