著者
岩永 二郎 西村 直樹 鮏川 矩義 高野 祐一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.D-L74_1-11, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
23

Many mothers have considerable anxiety about pregnancy, childbirth, and childcare. For such mothers, searching for information on the Internet is an effective means of dissolving their anxieties. We consider the problem of estimating, for each search word, a distribution of search dates with respect to children’s birth dates. Most of the empirical distributions have unimodal or bimodal shapes, and some of them are asymmetric about extremal points and rise or fall sharply. We propose nonparametric estimation methods based on mathematical optimization models for such probability distributions. Our unimodal and bimodal optimization models automatically estimate the optimal extremal points and can be extended to multimodal distributions. These models are formulated as mixed-integer convex quadratic optimization problems, which can be solved exactly using optimization software. Experimental results using real-world and synthetic datasets demonstrate that our methods are effective by comparison to conventional moving average and kernel estimation methods.
著者
田中 沙耶 江崎 芳子 谷藤 香菜江 藤本 真衣 波田 善夫 西村 直樹 松尾 太郎 小林 秀司
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.29, 2013

&nbsp;近年,ニホンジカ <i>Cervus nippon</i>(以下,シカとする )の個体数が全国的に増加しつつある.これに伴い,各地で農林業被害や自動車・鉄道との衝突事故が増加し,自然植生への影響も危惧されている.対策として,これまでは個体の直接駆除や防止柵などによる排除が行われてきた.しかし,猟友会や農山村の高齢化などの問題から,十分な個体数の駆除ができているとは言えない.また,防止柵についても,設置費や維持費がかかること,人の移動まで阻害することなど,さまざまな問題が生じている.そこで岡山理科大学動物系統分類学・自然史研究室では,シカが心理的な圧迫を受けることで,シカ自らが忌避するような移動阻害構造体 (以下,構造体と表記 )の開発を一昨年から試みている.<br>&nbsp;今回は,岡山理科大学内で飼育しているメスの成獣個体2頭を用いて,シカが構造体上を通過する際に,どのような行動がみられるのかを観察した.試験個体は 2011年に岡山県美作市の山中で捕獲されたもので,野生状態での実験結果に近づけるため,山の中で隔離して飼っている.過去のデータより,構造体上で,静止・構造体に鼻先を近づける・檻のフェンスに鼻先を近づけるといった行動や,構造体を前に引き返す・セルフグルーミングをするなどといった行動がみられることがわかっているが,これらの行動と,構造体を設置していない場合にみられる行動を比較することにより,構造体がシカにどの程度の心理的圧迫を与えているか分析した.また,構造体設置による行動の変化の度合いが個体によって異なることや,慣れによってシカの行動が変化することが考えられる.このことより,構造体を通過する際,どのような行動変化がみられるかを,構造体設置後から継続観察することで,行動の変化も調査することにした.そしてこれらのデータを分析し,構造体はどの程度シカに心理的圧迫を与えるのか,どれほどの期間シカに効果があるのかについて評価した.
著者
西村 直樹 樋口 正信
出版者
日本蘚苔類学会
雑誌
日本蘚苔類学会会報 (ISSN:02850869)
巻号頁・発行日
vol.6, no.5, pp.98-99, 1994-08-25

最近,私達は"パキスタンの蘚類のチェックリスト"を発表したが,その時,北西ヒマラヤからの16種の頂生性蘚類の新種を扱ったDixon(1942)の論文を参照することができなかった.この度,英国のD.G.Long氏の好意により,その論文を見ることができ,ホウオウゴケ属の1種(Fissidens brevidorsus)とセンボンゴケ科の1種(Rhamphidium laticuspe)がパキスタン産蘚類のチェックリストに加わることが分かった.また,英国のC.C,Townsend氏はパキスタンで採集した標本に基づき,40種の蘚類を,最近報告した.その報告を検討したところ,新たに8種がパキスタン産蘚類のチェックリストに加わることが分かった.この結果,パキスタンの蘚類相は32科,122属,334種になった.
著者
横山 勇人 山口 富美夫 西村 直樹 古木 達郎 秋山 弘之
出版者
日本蘚苔類学会
雑誌
蘚苔類研究 (ISSN:13430254)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.159-197, 2007-10
被引用文献数
1

2007年6月までに学術印刷物や蘚苔類標本集によって屋久島から報告されたすべての蘚苔類,ならびに著者らによる調査で屋久島での生育を新たに確認した蘚苔類についてまとめ目録とした.その結果,蘚類44科160属355種1亜種18変種2品種,苔類37科87属304種2亜種2変種,ツノゴケ類1科5属6種がこれまでに知られていることになる.この数字には屋久島からの報告が疑われる13種は含まれていない.また屋久島で採集された標本に基づいて新分類群として記載発表されたものについては,現在の取り扱いついての情報を別記した.この報告で新たに屋久島から報告する種については,種名の頭に星印(*)を付加し,証拠標本を列挙した.なお多数の証拠標本がある場合は,主要なもののみを記載した.