著者
西沢 千恵子 太田 剛雄 江頭 祐嘉合 真田 宏夫
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.499-503, 1998-08-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
19
被引用文献数
17 24

フェルラ酸は,主として細胞壁中にアラビノキシランとエステル結合して存在しており,種々の抗酸化性を有していることが知られている.本研究では,日常的に摂取している食品,特にイネ科の食品中のフェルラ酸含量を,HPLCにより定量した.同一の原料では,例えば玄米の方が精白米より多くフェルラ酸を含み,精製されていないものの方が精製されたものより多く含有していた.またライ麦粉,オートミール,粟などの雑穀や大麦,たけのこには,米,小麦粉及びそれらの加工品より多く含まれていた.さらに食品中の総食物繊維含量や不溶性の食物繊維含量が増加すると,フェルラ酸含量も増加する傾向が認められた.これはフェルラ酸が各部位の細胞壁において,細胞壁マトリックス多糖であるアラビノキシランとエステル結合していることによると推定された.
著者
河崎 一夫 奥村 忠 田辺 譲二 米村 大蔵 西沢 千恵子 山之内 博 中林 肇 東福 要平 遠山 竜彦 村上 誠一 小林 勉
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.137-140, 1973-02-15

緒言 高濃度酸素吸入によつて不可逆的眼障害をきたしうる疾患として,未熟児網膜症が知られている1)。本症では網膜血管が著しく狭細化する。成人においても高濃度酸素吸入によつて脳および網膜の血管が狭細になると報告された2)。この狭細化は,高濃度酸素吸入を止めた後には消失した(可逆的)2)。成人で高濃度酸素吸入によつて網膜血管の不可逆的狭細化をきたしたという報告はまだないようである。本報では,生命維持のため止むをえず高濃度酸素を長期にわたり吸入した重症筋無力症成人患者で起こつた網膜中心動脈(central retinal artery,CRAと便宜上記す)の白線化などの著しい眼底異常を記し,成人においても長期にわたる高濃度酸素療法は不可逆的眼障害をきたすおそれがあることを指摘したい。