著者
河崎 一夫 奥村 忠 田辺 譲二 米村 大蔵 西沢 千恵子 山之内 博 中林 肇 東福 要平 遠山 竜彦 村上 誠一 小林 勉
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.137-140, 1973-02-15

緒言 高濃度酸素吸入によつて不可逆的眼障害をきたしうる疾患として,未熟児網膜症が知られている1)。本症では網膜血管が著しく狭細化する。成人においても高濃度酸素吸入によつて脳および網膜の血管が狭細になると報告された2)。この狭細化は,高濃度酸素吸入を止めた後には消失した(可逆的)2)。成人で高濃度酸素吸入によつて網膜血管の不可逆的狭細化をきたしたという報告はまだないようである。本報では,生命維持のため止むをえず高濃度酸素を長期にわたり吸入した重症筋無力症成人患者で起こつた網膜中心動脈(central retinal artery,CRAと便宜上記す)の白線化などの著しい眼底異常を記し,成人においても長期にわたる高濃度酸素療法は不可逆的眼障害をきたすおそれがあることを指摘したい。
著者
竹上 弘彰 高松 邦吉 伊藤 主税 日野 竜太郎 鈴木 敬一 大沼 寛 奥村 忠彦
出版者
Atomic Energy Society of Japan
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.7-16, 2014

One of the important problems in the control of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant is the removal of fuel debris. As preparation, a nondestructive inspection method for identifying the position of fuel debris is required. Therefore, we focused on a nondestructive inspection method using cosmic-ray muons, which is utilized for ground investigation. In this study, the applicability of this method for internal visualization of the reactor was confirmed by a preliminary test of the internal visualization of the High-Temperature Engineering Test Reactor (HTTR) of Japan Atomic Energy Agency. By using cosmic-ray muons, main components in the HTTR reactor, such as concrete walls and the reactor core, can be observed from the outside of the containment vessel of the HTTR. From the results of the preliminary examination, it appears that the inspection method with muons is promising for searching for fuel debris in a reactor. Based on the results, we also proposed some improvements of this system for its application to inspection at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station.<br>
著者
竹上 弘彰 高松 邦吉 伊藤 主税 日野 竜太郎 鈴木 敬一 大沼 寛 奥村 忠彦
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.7-16, 2014 (Released:2014-02-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

One of the important problems in the control of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant is the removal of fuel debris. As preparation, a nondestructive inspection method for identifying the position of fuel debris is required. Therefore, we focused on a nondestructive inspection method using cosmic-ray muons, which is utilized for ground investigation. In this study, the applicability of this method for internal visualization of the reactor was confirmed by a preliminary test of the internal visualization of the High-Temperature Engineering Test Reactor (HTTR) of Japan Atomic Energy Agency. By using cosmic-ray muons, main components in the HTTR reactor, such as concrete walls and the reactor core, can be observed from the outside of the containment vessel of the HTTR. From the results of the preliminary examination, it appears that the inspection method with muons is promising for searching for fuel debris in a reactor. Based on the results, we also proposed some improvements of this system for its application to inspection at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station.
著者
中川 尚史 後藤 俊二 清野 紘典 森光 由樹 和 秀雄 大沢 秀行 川本 芳 室山 泰之 岡野 美佐夫 奥村 忠誠 吉田 敦久 横山 典子 鳥居 春己 前川 慎吾 他和歌山タイワンザルワーキンググループ メンバー
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.21, pp.22, 2005

本発表では,和歌山市周辺タイワンザル交雑群の第5回個体数調査の際に試みた無人ビデオ撮影による群れの個体数カウントの成功例について報告する。<br> カウントの対象となった沖野々2群は,オトナ雄1頭,オトナ雌2頭に発信器が装着され群れの追跡が可能であった。またこれまでの調査からこの群れは,小池峠のやや東よりの車道を南北に横切ることが分かっていた。<br> 今回の調査3日目の2004年9月22日にも,一部の個体が道を横切るのを確認できた。しかし,カウントの体制を整えると道のすぐ脇まで来ていてもなかなか渡らない個体が大勢おり,フルカウントは叶わなかった。この警戒性の高まりは,2003年3月から始まった大量捕獲によるものと考えられる。翌23日も夕刻になって群れが同じ場所に接近しつつあったのでカウントの体制をとり,最後は道の北側から群れを追い落として強制的に道を渡らせようと試みたが,失敗に終わった。<br> そこで,24日には無人ビデオ撮影によるカウントを試みることにした。無人といってもテープの巻き戻しやバッテリー交換をせねばならない。また,群れが道を横切る場所はほぼ決まっているとはいえ,群れの動きに合わせてある程度のカメラ設置場所の移動は必要であった。そして,最終的に同日16時から35分間に渡って27頭の個体が道を横切る様子が撮影できた。映像からもサルの警戒性が非常に高いことがうかがわれた。<br> こうした成功例から,無人ビデオ撮影は,目視によるカウントが困難なほど警戒性の高い群れの個体数を数えるための有効な手段となりうることが分かる。ただし,比較的見通しのよい特定の場所を頻繁に群れが通過することがわかっており,かつテレメーター等を利用して群れ位置のモニタリングができる,という条件が備わっていることがその成功率を高める必要条件である。
著者
内藤 秀幸 阪本 真一 大竹 守 奥村 忠嗣 丸山 武男 西山 伸彦 荒井 滋久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.125, pp.19-22, 2007-06-22

半導体薄膜導波路構造を用いるDFBレーザは、量子効果による利得増強効果と併せて従来にない極低電力動作、BCB等の屈折率の温度依存性が負となる材料をクラッド層とすることによる発振波長の温度無依存化が期待できる。これまでの作製法で大面積化・再現性が問題となっていた貼り付け法ではなく、薄膜導波路構造下に予め成長した犠牲層の横方向選択エッチングによるエアブリッジ構造を用いて半導体薄膜BH-DFBレーザを試作した結果、光励起下で10℃〜80℃までの連続発振を実現した。最低しきい値励起光強度は20℃で4.3mW、また、レーザの発振波長の励起パワー依存性より見積もった熱抵抗値は11K/mWであった。