著者
竹内 京子 菊原 伸郎 松村 秋芳 西田 育弘 煙山 健仁 岡田 守彦
出版者
帝京平成大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、回旋角度測定器付き荷重動揺計を用いた立位股関節回旋角度測定法を普及させ、この装置の自動運動中に得られる股関節回旋角度および荷重動揺軌跡から姿勢制御力や身体運動能の評価システムを確立することである。この評価システムの意義は、動的荷重動揺軌跡の形状や角度変化に着目し、動作の精度や運動能の評価を容易にしたところにある。平成24~27年度にトップアスリートから一般人まで1000名近くのデータを得た。軌跡図の形状や回旋角度の変化を精査した結果、下肢動作の左右差(一側優位性)やスポーツ種目ごとの特性を見出した。動作の精度に影響を及ぼす疲労や開脚幅の広がり等の諸要因について検討を加えた。
著者
横井 功 北野 敬明 徳丸 治 西田 育弘
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

研究成果の概要(和文):電子スピン共鳴法を使用しα-リポ酸誘導体(DHL)やビタミンE誘導体(ETS-GS)はヒドロキシルラジカルなどの活性酸素種やフリーラジカルを消去し、過酸化による脂質の分解を抑制することを示した。また、31P-核磁気共鳴法を使用しETS-GSは脳虚血後の再灌流で発生する活性酸素種によるエネルギー代謝への障害を軽減することを見いだした。さらに、ヘモグロビンを使用して、より臨床病態に近い外傷性てんかんモデルラットを作成し、DHLのてんかん焦点形成予防効果を検討したが、DHLでは予防困難なことが明らかとなった。
著者
西田 育弘
出版者
香川医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1994

プロジェクト1.神経一体液中枢性統合機構による長期調節 脳室周囲機関の一つであるArea Postrema(最後野)が持つ神経一体液統合機構により、長期に血圧調節を行う機能があるかどうかを調べるために、Area Postrema除去ウサギ群(APX群、n=8)およびシャム手術ウサギ群(INT群、n=7)にバゾプレッシン(0.25ng/kg/min)を5日間投与した。投与前5日間から投与後3日間までの13日間、代謝ケージにて水分およびナトリュウム(Na)バランスや、体重、血漿Na濃度、血漿浸透圧、ヘマトクリット、血圧、心拍敷を測定した。結果1.代謝ケージによるバランス実験では、INT群に水分貯留が観られ、APX群ではそれが観られなかった。血漿Na濃度、血漿浸透圧、ヘマトクリットは、INT群で水血症を、APX群で正常を示した。結果2.平均血圧は、両群間に差はみられなかった。心拍数は、INT群では低下し、APX群では変化しなかった。結果3血中バゾプレッシン濃度は、AVP投与前、投与中、投与後のいずれも両群間に差がなかった。結果4.脳幹部の形態学的検討により、APX群では最後野のみが破壊されており、周囲の破壊は最小限度であった。<結論> Area Postremaを介する、バゾプレッシンによる神経ホルモン統合機能は、長期的にも、水分代謝、Na嗜好性に影響を及ぼしており、さらに循環系でも心拍数に影響を与えている。しかし、血圧にはその影響力は少なく、他の血圧調節機構により代償されてしまう程度である。プロジェクト2.動脈圧受容器反射系による中枢性統長期調節 動脈圧受容器反射系は長期血圧調節に関与しないという概念に挑戦するために、24時間血圧測定システムを確立し、動脈庄受容器除神経群(SAD群)と動脈圧受容器正常群(lNT群)の24時間血圧を比較した。結果1.24時間血圧測定システムが確立した。結果2.安静時血圧の最頻値は両群間に差はみられなかったが、体動時血圧の最頻値はlNT群の方がSAD群より高値を示した。<結論>体動時は、中枢性神経が動脈圧受容器反射系を介して、血圧調節を行っている可能性が示された。