著者
西舘 泉
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究課題では、ディジタルカラーCCDカメラにより取得したヒト皮膚のRGB画像から皮膚表在毛細血管の酸素化・脱酸素化血液量を求め、動脈血酸素飽和度のイメージングと脈拍数の計測を行なう新しい方式を開発した。吸入酸素濃度が異なる条件下のラットを用いた動物実験およびヒト皮膚に対する実験により脈波伝搬の時空間計測と動脈血酸素飽和度のイメージングが可能であることを確認した。これにより、RGBカメラを基盤とした動脈血酸素飽和度と容積脈波の非侵襲・非接触イメージングが実証され、新しいバイタルサイン計測法の可能性が得られた。
著者
佐藤 俊一 川内 聡子 奥田 航 西舘 泉 苗代 弘
出版者
Japan Society for Laser Surgery and Medicine
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.132-139, 2014

近年,爆弾テロの多発により爆風による頭部外傷(blast-induced traumatic brain injury, bTBI)の受傷者が急増している.しかしbTBI は病態,メカニズムに不明な点が多く,診断・治療技術は確立していない.我々はラット頭部にレーザー誘起衝撃波(laser-induced shock wave, LISW)を適用するモデルを対象に各種リアルタイム診断を行った.その結果,全身性生理学パラメーターに著明な変化が無く,大脳皮質において出血や挫傷がごく限定的な条件においても,拡延性脱分極,持続性の血管収縮,乏血・低酸素血症等が発生することが明らかになった.