著者
藤本 侑大 島崎 寛将 納冨 敦子 谷口 小百合 髙島 千敬
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.585-592, 2019-10-15 (Released:2019-10-15)
参考文献数
30

わが国では,2008年度に作業療法士による呼吸器リハビリテーション料の算定が認められた.それから10年間における呼吸器疾患患者に対する作業療法の現状について,システマティック・レビューを行った.MEDLINEや医学中央雑誌など8つのデータベースとハンドサーチから,呼吸器疾患患者に対し実施されている作業療法についての論文を抽出した.その結果,日本語5論文を採用した.論文の対象はCOPDや間質性肺炎が中心で,主な実践内容・研究目的は,高次脳機能障害の検討(2件),ADL・IADLトレーニングの検討(2件),社会生活状況調査(1件)であった.今後は,わが国における呼吸器疾患患者への作業療法報告数の増加や有用性の検証が課題である.
著者
谷口 小百合 Chang Kowei 相田 明 Sayuri Taniguchi Chang Kowei Aida Akira Suzuki Makoto
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.115-127, 2003-12
被引用文献数
2

どのような庭園景に癒しをを感じるかを明らかにする目的で、国内外の庭園景の写真40枚を刺激として、SD法によるイメージ調査を実施した。被験者は東京農業大学地域環境科学部造園科学科の学生30人である。評価結果をイメージプロフィール、検定、因子分析により考察、またヒアリング調査を同じ被験者20人に実施して評価要因も考察した。その結果、被験者が庭園景から受ける癒しを規定していた基本因子は情趣性、自然性、清澄性であった。そして庭園景に対する「好き」と「癒される」という感情はほぼ同じであった。癒しを感じる庭園景は特に苔や水のある、湿った印象の強い坪庭、露地、日本庭園など日本独特の景観であった。またヒアリング調査の結果から、特定景観に癒しを感じる理由として原風景が強く影響しているものと考察された。