著者
貝沼 重信 山本 悠哉 伊藤 義浩 押川 渡
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.497-503, 2011-11-15 (Released:2012-04-21)
参考文献数
12
被引用文献数
9 12

鋼構造物を腐食による致命的損傷に対して,安全に供用するためには,部材・部位レベルの腐食環境を定量的に把握した上で,その経時腐食挙動を評価することが重要になる.本研究ではFe/Ag対で構成されるACM型腐食センサーを用いて,降雨の影響を受ける無塗装普通鋼板の経時腐食挙動を評価するための方法を提案することを目的とした.そのために,無塗装普通鋼板を用いた大気暴露試験を行った.また,試験体の表裏面における腐食環境と平均腐食深さの関係を定量評価するために,それらの腐食環境をACM型腐食センサーによりモニタリングした.
著者
貝沼 重信 山本 悠哉 林 秀幸 伊藤 義浩 押川 渡
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.50-57, 2014-02-15 (Released:2014-08-22)
参考文献数
11
被引用文献数
2 10

鋼構造物を腐食損傷に対して,経済的に維持管理するためには,その部位レベルの腐食環境を定量的に把握した上で,腐食挙動の経時性を評価する必要がある.そこで,本研究ではFe/Ag対ACM型腐食センサーを用いて,降雨や飛来海塩に着目した大気環境における無塗装普通鋼板の経時腐食深さの評価方法を提案することを目的とした.そのために,降雨や飛来海塩の影響が著しく異なる4地点において,無塗装普通鋼板の大気暴露試験を実施した.また,その鋼板の対空・対地面の腐食環境をACM型腐食センサーによりモニタリングした.
著者
楊 昊軒 貝沼 重信 鈴木 啓介 楊 沐野 豊田 雄介
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.22-00288, 2023 (Released:2023-06-20)
参考文献数
27

鋼道路橋において,溶射皮膜上に塗装が塗布され,重ね皮膜になる場合があるが,その重ね皮膜の耐久・防食特性については不明な点が多い.そこで,本研究ではAlとZnの溶射と重防食塗装の重ね皮膜部の耐久・防食特性を解明するために,クロスカット傷を導入した溶射単膜,および溶射と塗装の重ね皮膜部を有する鋼板試験体を用いて複合サイクル腐食促進試験を行った.また,重ね皮膜部の膨れ性状の測定,分極特性などの電気化学測定,SEM-EDXによる断面元素分析およびXRDによる生成物の同定分析を実施した.これらの結果から,溶射と塗装の重ね皮膜では,Al溶射の重ね皮膜がZn溶射に比べて早期に劣化し,耐久性が低下することなどを明らかにした.また,塩類に曝される腐食性の高い環境におけるAlとZnの溶射と塗装の重ね皮膜の劣化機構を示した.