著者
近藤 亮介
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.73-84, 2014-06-30 (Released:2017-05-22)

Shortly after the establishment of the Picturesque as the third aesthetic category, following the Beautiful and the Sublime, several pieces of English literature dealing with the Picturesque were published. One of the most popular pieces was William Combe's satirical poem, The Tour of Doctor Syntax, in Search of the Picturesque (1812). Dr.Syntax's character is based on Rev. William Gilpin, an advocator of the Picturesque. The poem indicates Combe's upper-class bias and middle-class focus: is not criticizing Gilpin himself, but rather the public fervor his theories kindled. In particular, Combe criticizes the popular picturesque tour. I suggest this is due to Combe's moral stance, and class affiliations. He sympathized with Quakerism, a middle-class Separatist group, for their pacifist tendencies. Although born into a merchant family, Combe tended towards upper-class conservatism, feeling that, unlike lower classes, they less often introduced urban vices to the countryside. His esteem for Quaker ideals of peace and simplicity, and for upper-class refinement as opposed to bourgeois populism, shapes this poem. While much scholarly attention has been paid literature criticizing upper-class notions of the Picturesque, this article focuses on Combe's criticism of the middle-class, and his reasons for it.
著者
近藤 亮介
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2014-04-25

研究2年目にあたる本年は、19世紀中葉のアメリカにおけるピクチャレスクについて、「パーク(park)」概念に焦点を当てて検討した。主な対象としては、アメリカ最初の郊外住宅地であるニュージャージーのルウェリン・パーク(1853)とアメリカ最初の公園であるニューヨークのセントラル・パーク(1857)を扱った。この研究成果は、「2つの公園―ルウェリン・パーク(1853年)とセントラル・パーク(1857年)」として、日本臨床政治学会(専修大学、2015年10月24日)にて口頭発表(招待講演)を行った。また、前年度の研究成果を踏まえ、トマス・ジェファソンの私邸・大農園である「モンティチェロ」の造園を英国風景式庭園およびピクチャレスク美学との関係から分析した「アメリカのピクチャレスク移植―19世紀前半の農園と霊園を中心に」を、日本18世紀学会第37回大会(東京大学、2015年6月20日)にて口頭発表した。さらに、前年度から引き続き、19世紀前半の英国におけるピクチャレスクについての理解を深めるために、1790年代以降の美学言説の精読を行った。その研究成果の一部として、美学言説と植物学・旅行との関係性からピクチャレスクの社会的受容を考察した論文「ジェームズ・プラムトリが見たピクチャレスク美学―『ザ・レイカーズ』(1798)を読む」を『日本18世紀学会年報』(日本18世紀学会、第30号、2015年6月)で発表した。その他、夏期休暇には、ルウェリン・パークおよびセントラル・パークの実地調査だけでなく、ヨセミテ国立公園とイエローストーン国立公園の実地調査・資料収集も行うことができた。1860~70年代にかけてオルムステッドが深く関与した国立公園構想と環境主義についての論文をまとめることが、今後の課題である。
著者
近藤 亮介 國土 将平
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.193_2-193_2, 2017

<p>【背景】立ち五段跳びは様々なトレーニング場面で活用されているが、局面全体に着目した技能の評価基準はない。【目的】立ち五段跳びの局面全体の動作評価基準を検討し、典型的な技能ステージとその跳躍特性を明らかにする。【方法】立ち五段跳び動作の時間的順序性と身体の相対的位置関係を考慮した動作評価基準124項目を使用し、61名(年齢:13-36歳、男:49名、女:12名)の動作を試技映像から評価した。対象局面は両脚跳躍、1・3・5歩目とした。ニューラルテスト理論(段階モデル)を適用し、Kondo et al.(2014)を参考に4ランクを推定した。動作観点毎の各カテゴリ達成確率が50%を超えるランクを基準に各技能ステージを解釈した。跳躍特性は踏切・滞空時間の観点で分析した。【結果】技能ステージと跳躍距離の関連性は、身長、体重、性別、年齢、シューズ、路面条件を統制したSpearmanの偏順位相関係数が0.672(p<.01)であった。技能ステージ毎の跳躍特性を検討した結果、技能ステージが上位になるほど、より短い踏切時間で大きく弾むリバウンド型跳躍に移行していくことが示唆された。</p>