著者
山本 泰大 渡邊 紘章 櫻井 愛菜 近藤 綾子 浅井 泰行 木原 里香 小田切 拓也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.55-58, 2020 (Released:2021-02-16)
参考文献数
11

【緒言】終末期がん患者に対して,痙攣発作の治療を目的とした抗痙攣薬の使用は臨床現場において稀でなく,経口および静脈投与不可能な症例への治療選択が求められることは少なくない.われわれは終末期がん患者で末梢血管の確保ができない症例に対してレベチラセタム(LEV)注を皮下注射した症例を3例経験したため報告する.【症例】3症例の年齢は83,75,82歳で,LEV皮下注射の投与時期は予後1カ月程度であった.3例ともLEVを点滴静脈から皮下へ投与経路変更した事例である.LEV皮下注射の実施後,痙攣の増悪や注射部位反応,その他の有害事象は確認できなかった.【考察】末梢血管確保の不可能な終末期がん患者においてLEVの皮下注射は痙攣発作の治療の選択肢の一つとなり得ると考える.
著者
近藤綾
雑誌
日本手術看護学会誌
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, 2010
被引用文献数
1
著者
高田 知紀 近藤 綾香
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集H(教育) (ISSN:18847781)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.20-34, 2019 (Released:2019-07-20)
参考文献数
27

本研究の目的は,日本の地域社会のなかで人びとが語り継いできた妖怪を,防災減災における知的資源として捉え,その利活用方法を提案することである.妖怪伝承のなかには,地震や津波,洪水,水難事故といった災害と関連するものが多数存在する.そのなかでは,妖怪の働きが,災害の誘発要因,災害の予兆前兆,災害状況の説明,災害の回避方策,災害履歴の伝達,という5つの類型で語られる.リスクの伝達装置としての妖怪伝承の構造をふまえ,社会実験として,子どもたちが新たな妖怪を考え出す作業を通じて,地域の多様な危険を認識し,その対策を検討する「妖怪安全ワークショップ」を展開した.その成果として,子どもたちが経験したことのないような大規模自然災害のリスクも適切に把握し,危険を回避するための方法を導き出すことができた.
著者
山本 泰大 渡邊 紘章 近藤 綾子 出口 裕子 平野 茂樹 櫻井 愛菜 公文 章子 村路 留美子 持山 めぐみ 奥村 佳美 浅井 泰行 小田切 拓也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.303-308, 2020 (Released:2020-11-24)
参考文献数
12

【緒言】小牧市民病院では2018年3月より外来がん患者を対象としたオピオイド導入支援を開始した.本活動前後の変化を比較検討したため,報告する.【方法】対象は2017年1月〜2019年3月に小牧市民病院で苦痛緩和に対して強オピオイドを導入したがん患者で,本活動前後のオピオイド導入時のレスキュー薬,制吐剤,下剤の処方割合,副作用の発現率について比較した.【結果】対象は122名(活動前/後:54/68).本活動の前後でオピオイド導入時のレスキュー薬の処方率は90.7から98.5%に,制吐剤の処方率は63.0から70.6%,緩下剤の処方率は61.1から70.6%と上昇した.STAS-J2以上の副作用は本活動の前後で22.2,13.2%であった.【考察】当院での本活動の実施により患者に合わせた薬物治療の提供,患者の相談機会の増加に寄与することができた.