著者
内藤 明 老沼 正芳 酒井 清孝 渡辺 哲夫 今村 和夫 鶴見 隆 須磨 靖徳
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.65-68, 1988-02-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
5

透析中に体内電解質の移動を制御する方法の一つとして透析膜に荷電を付加することが有効と考えられる。本報では、血液透析膜を用いて、無機リンおよびナトリウムイオンの膜透過性、無機リンの溶質透過性. 膜表面電位(ζ電位)を測定し膜透過性と膜表面電位の関係を検討した。ζ電位は湿潤状態の中空糸透析膜1本について、流動電位測定装置を用いて中空糸内にKCi水溶液を圧入して測定した。無機リンの溶質透過係数は放射性同位元素で標識した32P-Na2HPO4 (5μCi/ml)の水溶液を中空糸透析膜1本に充填して一席時間透析を行い、中空糸内部の残存溶質濃度を測定して算出した。再生セルロース膜では、無機リンの総括物質移動係数および無機リンの溶質透過係数Pmに及ぼすζ電位の影響はない。PMMA膜では、ζ電位が無機リンおよびナトリウムイオンの総括物質移動係数および無機リンの溶質透過係数Pmに影響を及ぼしている。
著者
竹内 俊郎 吉崎 悟朗 酒井 清
出版者
東京水産大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1997

閉鎖生態環境という1つのモデルの中で、魚類を産卵・ふ化させるとともに、植物・動物プランクトンを用いた系により仔稚魚を飼育し、ひいては継代繁殖を目指す閉鎖型水棲生物複合飼育システム(閉鎖生態系循環式養殖システム、Controled Ecological Recirculating Aquaculture System;CERAS)を開発するための基礎的知見を得ることを目的とした。本研究では閉鎖型飼育システムの設計および製作、水棲生物飼育による水質維持評価実験、植物プランクトンによるティラピアの飼育実験を行い、成長や魚体に及ぼす影響を調べた。その結果、密閉式水槽を用いた実験では、ティラピアを密度20g/Lで17日程度飼育できることが明らかになった。この間、ティラピアの成長は順調であったが、水質の悪化は著しく、とくにアンモニアの増加が顕著であった。この原因としては、濾過槽の能力が魚のアンモニア代謝(排泄)量の6割程度しかなかったためと推察された。飼育日数の経過に伴い、流量の低下も招いた。これは、酸素供給ユニット内での目詰まりによるものであった。今後、ユニットの構造自体の改良が必要であろう。また、pHも6を下回る傾向を示し、この低下はアンモニアの分解能力を低下させることになる。次に、植物プランクトンとして今回はスピルリナを用いティラピアの飼育実験を行ったところ、ティラピアの成長は市販飼料区が優れていたが、乾燥スピルリナのみでも十分に生育させられることが分かった。また、6週間程度の飼育で魚体脂質中の脂肪酸組成が大きく変動することが明らかになった。本研究により密閉型循環式魚類飼育装置の開発に関する基礎的知見が得られるとともに、水棲生物の食物連鎖の一端を確立する目途が立つなど、CERAS構築に向けた萌芽的研究が遂行できた。
著者
酒井 清彦
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.183-189, 1994-04-01

学術情報センター目録システム(NACSIS-CAT)の総合目録データベースにおけるデータの作成方法及び同定方法について紹介した後,センターで実施している品質管理である重複レコード処理について,主に重複候補リストの出力,オンラインでの統合処理準備,重複統合処理の3点を紹介する。