著者
樫木 勘四郎 野原 光夫 藤本 貴 矢野 裕明 中村 博行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.395, pp.159-164, 2006-11-22
被引用文献数
2

本稿では,コグニティブ無線に適用可能な無線ビームスイッチング方式について,無線周波数利用効率の観点から,Web閲覧時のレスポンスタイムを評価関数として検討を行った.スイッチング方式とは,基地局間のリンクにおいて,1つの周波数帯域を周波数分割するのではなく,全帯域を対向する基地局間で時分割で共用する方法である.ネットワーク構成は,単純なトポロジーから2段接続,3ブランチの場合も検討を行った.その結果,ビームスイッチングを行うと,固定割当よりもレスポンス特性が良くなり,ユーザの周波数利用効率の観点からは有用であることが明らかになった.ビームスイッチングアンテナの開発も平行して行っており,通信装置も含めたシステム全体の特性についても今後検討を行っていく.
著者
野原 光夫 遠藤洋介 堀松 哲夫 難波 秀彰 間瀬 公太 小花 貞夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.64-69, 2009-01-15
被引用文献数
1

近年発展が著しいユビキタス・ネットワーク社会において,自動車がネットワークにつながることによって,人と自動車と道路に関連する情報が融合する新たな潮流が生じている.このような流れの技術は,ユビキタスITS(Intelligent Transport Systems)と呼ばれている.ユビキタスITSでは,交差点での出会い頭の衝突回避から交通情報の配信まで多様なニーズがあり,それぞれに異なった運用要求を持っている.これらの要求に対して,同様に多様化が進んでいる無線メディアを効果的に選択,あるいは,組み合わせて利用することにより,それぞれの要求に応えていくことが期待されている.本稿では,具体的な研究開発事例を通じて,ユビキタスITSについての現在の状況,および,今後の展望について紹介する.