著者
藤本 貴之 川井 博之 志村 敦史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.32, pp.17-22, 2009-03-11

古くから大学生のカンニングおよび不正行為の問題やその対策に関する関心は存在してきた.しかし,近年,コンピュータ環境の発展と汎用化に伴い,その手法や考え方も大きく変容してきた.従来の不正抑止手法が十分に機能し得ないという前提に基づき,大学におけるカンニング/不正行為の傾向分析を行う.また,近年問題となっている 「コピー・アンド・ペースト (いわゆるコピペ)」 によるレポート等の剽窃行為いついても言及し,実装した抑止システムを詳述する.In recent years, cheating in a university is also diversified by development of computer. Various measures for cheating are devised. However, it is not fully functioning. Moreover, the problem of plagiarizing a document from the Internet also exists by 'Copy and Paste'. In this paper, we investigated about cheating and plagiarizing in a university and analyzed the tendency. We devised a dishonest act prevention system and made the trial product.
著者
金井 洋輔 藤本 貴之
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.3, pp.1-6, 2016-12-06

この近年,人工知能 (AI) への関心が高まっており,様々な分野でのシステム開発や運用が進められ,様々な商品やサービスに AI 的なメカニズムが組み込まれるようになっている.しかしながら,今日,商品化されている AI を標榜した商品やサービスの多くは本来のコンセプトである 「人間らしさ」 が反映できているとは言い難く,実際に利用をすると 「人工知能」 という言葉によって我々がイメージする 「人間らしさ」 の表現とは程遠い.プログラムやシステムとしては,人間らしい学習機構や意思決定機構を有しているのかもしれないが,実際の利用者感覚としては,それらを 「人気らしい」 と感じることは難しい.本研究では,コンピュータによる 「人間らしさ」 の表現を,いわゆる学習能力をもった自律的な人工知能アルゴリズムによって体現することは困難であると考える.そこで,ある特定の人格を設定し,その人格を自律的な学習能力などを与えることなく,ハンドメイドで 「人工人格 (Artificial Personarity : AP) 」 で構築することで,AI よりもよりも 「人間らしい」 表現をするソフトウェアを提案する.
著者
二見 晋平 藤本 貴之
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2010-IS-111, no.18, pp.1-7, 2010-03-10

近年,競技性を持ったコンピュータゲームが 「e-sports」 と呼ばれ,注目を集めている.特に欧米を中心に e-sports を新しいスポーツの一つとしてみるような動きも始まっており,商業的な成功を収めつつある.しかしながら,日本ではコンピュータゲームである 「e-sports」 は,未だまだ 「遊戯」 の域を出るものとは考えられておらず,その認知度も低い.また,コンピュータゲームそのものが 「内向的な遊び」 と捉えられているため,その競技性も認められていない.本論文では,e-Sports が持つ競技性について議論し,それが身体性を拡張に及びす影響について言及をする.そしてそのトレーニングを支援するための e-Sports Learning System を提案する.
著者
藤森 玲 佐々木 辰輔 田中 結 長田 駿朗 藤本 貴之
雑誌
研究報告ドキュメントコミュニケーション(DC) (ISSN:21888892)
巻号頁・発行日
vol.2018-DC-108, no.3, pp.1-6, 2018-03-20

近年,日本の伝統的なかるたである 「小倉百人一首」 をモチーフとしたアニメや漫画などのヒットなどを通して,エンターテインメントとしての百人一首に対する若い層からの再評価が進んでいる.百人一首をモチーフとしたスマートフォンアプリケーションも数多くリリースされている.百人一首のような伝統的なコンテンツとアニメ的な造形の親和性が高く,日本刀を擬人化したゲーム ・ アニメ 「刀剣乱舞」 に代表されるように,多くのコンテンツが登場し,スマートフォンアプリケーションとして展開する事例は多い.百人一首も人気となった漫画 ・ アニメ 「ちはやふる」 などにより近年,非常に注目を集めている日本の伝統的コンテンツの一つである.しかしながら,今日リリースされている百人一首関連のスマートフォンアプリケーションの多くは,クイズゲーム ・ 暗記支援 ・ 読み上げ機能といった 3 つに集約され,いずれも今日注目されているアニメ的造形が利用されているわけではなく,他の伝統的コンテンツのような十分な展開ができているとは言い難い.そこで本研究では,百人一首の絵札 100 枚を全て美少女キャラとして擬人化しつつ,百人一首アプリケーションとしての実用性を持たせたアプリケーションを開発した.
著者
高田 尚樹 藤本 貴之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.32, pp.99-104, 2009-03-11
被引用文献数
1

近年のゲーム機は,コンピュータとほとんど差異のない性能を持ち,多様な表現が可能である.その反面,旧世代のゲーム機に愛着をもっている層も多く,旧世代ゲーム機の中古市場が存在するなど,最新型ゲームとは違った社会的意義を持っていると考えられる.本研究では,旧世代ゲーム機の代表的機種である 「初代ファミリーコンピュータ (任天堂)」 を利用した現世代コンピュータを実現し,またその意義とエンターテインメント・コンピューティング研究における今後の可能性についても言及する.The recent game machines have the same performance as computers and it is possible to express many things. But there are many fans that are attached to the old game machines and it is fact that secondhand markets for the old game machines exist. This research produces the existing entertainment computer, using 'NES (Nintendo Entertainment System)' which is a typical machine of an old game machine and this refers to the importance and future possibilities in entertainment computing study.
著者
藤本 貴也 遠藤伶 松本 敬 重野 寛
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.24, pp.1-8, 2010-05-13
参考文献数
9

P2P VoD サービスでは,視聴した動画データをピアがキャッシュに保持し,サーバの代わりに配信することで,サーバの配信負荷を低減している.ピアのキャッシュ方法は一般的に FIFO が用いられる.しかし,FIFO では,不人気動画のデータもキャッシュに保持してしまうため,ピアの送信帯域を有効に活用できない.本稿では,動画の人気度を考慮することで,ピアの送信帯域を効率的に利用し,サーバの配信負荷を低減する手法 PEC を提案する.PEC では,人気動画のデータを優先してピアがキャッシュに保持し,サーバの代わりに配信するピア数を増やす.また,シミュレーション評価により,各ピアの過去視聴動画数が 2 個以上の状態における有用性を示す.In P2P VoD services, peer saves the load of delivery server by caching data of the video that the peer has watched, and delivering the video to other peers instead of the delivery server. Although FIFO is typically used as this caching algorithm, FIFO is not efficient for using upload band of peers, because peer may caches data of non-popular video. This paper propose PEC that reduces the load of delivery server by considering popularity of videos. PEC increases the number of peers that deliver the video to other peers because peer gives data of the popular videos priority over non-popular videos for caching. In addition, we evaluate the PEC by the simulation and show effectivity for situation in that each peer has wached 2 or more videos.
著者
二見 晋平 藤本 貴之
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.18, pp.1-7, 2010-03-10
参考文献数
3

近年,競技性を持ったコンピュータゲームが 「e-sports」 と呼ばれ,注目を集めている.特に欧米を中心に e-sports を新しいスポーツの一つとしてみるような動きも始まっており,商業的な成功を収めつつある.しかしながら,日本ではコンピュータゲームである 「e-sports」 は,未だまだ 「遊戯」 の域を出るものとは考えられておらず,その認知度も低い.また,コンピュータゲームそのものが 「内向的な遊び」 と捉えられているため,その競技性も認められていない.本論文では,e-Sports が持つ競技性について議論し,それが身体性を拡張に及びす影響について言及をする.そしてそのトレーニングを支援するための e-Sports Learning System を提案する.Recently, the computer game with the playability is called "e-sports". And, "e-sports" is paid to attention as one of new sports. However, "e-sports" is still thought as "Toy Game", and are low levels of acknowledgment in Japan. Moreover, the playability is not admitted. In this paper, we discuss the playability of "e-Sports", we propose "E-Sports Learning System" to improve physical strength in Real World.
著者
満崎 克彦 福永 久美 采田 憲昭 菅 守隆 藤本 貴久 工藤 康一 吉田 健一 多田 修治 須古 博信 浦田 譲治 神尾 多喜浩
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.378-386, 2008 (Released:2012-03-25)
参考文献数
25
被引用文献数
1

胃内視鏡検診にて発見された十二指腸腺腫(乳頭部を除く)20例21病変の臨床病理学的所見について検討した。発見頻度は0.027%で, 男女比14:6, 平均年齢51.0歳(33歳から70歳), 十二指腸下行部に多く(94.4%), 乳頭部対側に多かった(64.7%)。平均径7.4mm(3mmから20mm)と比較的小さく, IIa型9病変, IIa+IIc型5病変, IIc型3病変, Is型2病変, Ip型2病変で, 扁平な隆起性病変あるいは浅い陥凹性病変が多かった。色調は褪色調15病変(71.4%), 正色調2病変(9.5%), 発赤調4病変(19.0%)で, 褪色調病変が多かった。組織型は管状腺腫18病変, 管状絨毛腺腫3病変であった。14例が内視鏡切除され, 6例は経過観察された。偶然発見される十二指腸腺腫は, 頻度こそ少ないものの胃内視鏡検診にて遭遇し得る十二指腸腫瘍性病変の一つである。十二指腸下行部に褪色調の扁平隆起性病変あるいは浅い陥凹性病変が認められた場合, 十二指腸腺腫を念頭におく必要がある。
著者
藤本 貴史
出版者
北海道大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

一部のドジョウでは天然でクローン生殖や倍数性配偶子の産出が認められ、その特殊な配偶子形成を人為的に制御できれば非常に有用な技術となりうるが、その分子メカニズムは未だ不明である。このメカニズム解明において、ゲノム倍加が起こるタイミングの特定とその時期の生殖細胞を単離し解析しなければならず、そのためにはドジョウの生殖腺発達段階のステージングと生殖細胞を解析するための新たな実験系を構築する必要がある。そこで、本年度はサンプルとして入手が容易な通常両性生殖個体を用いて実験家系を作出し、継時的に体長測定を行うとともに生殖腺を採取し、組織学的に解析に供した。そして、本年度の研究によって仔魚期から性分化期までの生殖腺の発達段階のステージングをおおむね行うことができ、生殖細胞の増殖期と減数分裂開始時期の特定ができた。その結果、成長初期の生殖細胞の活発な増殖はメスで顕著に観察され、ある一定の体サイズに成長した段階で、雌の生殖腺では減数分裂に移行し卵形成が開始することが明らかとなった。本知見はクローンドジョウの生殖腺における生殖細胞のゲノム倍加が生殖腺発達段階のどの時期で起こっているかを調査するためには必須の基礎的知見であり、希少なクローン個体を用いた生殖腺サンプリングにおいて、調査に必要なサンプリング時期を定めるためには重要である。しかし、生殖腺ステージングで明らかとなった減数分裂開始時期は、卵巣発達過程においてかなり早い段階で起きており、この発達段階の卵巣を実体顕微鏡下で単離することはかなりの困難を要する。この対策として密度勾配遠心による卵巣細胞の分離が考えられ、本年度はパーコールを用いた生殖細胞の分離・純化技術の開発を遂行し、特定の密度分画における生殖細胞の分離が可能となった。
著者
藤本 貴大 吉田 聡志 松坂 佳樹
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0228, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】腰椎を含む椎体圧迫骨折の発生率は,女性で高く加齢とともに著明な上昇を示す。一方で,Sinakiら(2002)は背筋伸展運動による背筋力維持は椎体骨折率を低下させるとしている。さらに,背筋力は円背姿勢と関係し,歩行能力さらには消化器・循環器系の機能障害にも影響する。そのため,背筋の筋力強化および腰椎安定化運動は有効である。近年,背筋のひとつに腰部多裂筋(以下;LM)の役割が疼痛や椎体分節制御・安定性に重要とされている。そして,LMの画像評価において,筋横断面積に加え実質的な筋収縮組織以外の脂肪組織増加といった質的変化も機能障害に関与するとされる。我々は第50回日本理学療法学術大会において,女性腰椎圧迫骨折患者の脊柱起立筋(以下;ES)およびLMに占める脂肪浸潤を計測し,中等度(脂肪浸潤率10%以上50%未満)生じていたと報告した。本研究の目的は,その後腰椎圧迫骨折患者の硬性コルセット(以下;コルセット)装着期間における理学療法実施が腰椎脂肪浸潤に影響するか検証することである。【方法】対象は当院を受診しMRI検査により初発単椎体の腰椎圧迫骨折と診断され入院しコルセット装着となった65歳以上女性で,受傷直後とその後1ヶ月以降にMRIを実施した8例(年齢;72.9±12.0歳,BMI;21.9±3.9,MRI検査期間;63.6±24.3日)とした。対象患者は,コルセット装着下で背筋の筋力強化および腰部安定化運動を加えて実施した。MRI撮影部位は,各腰椎上縁および椎体上下縁から中間位,仙椎上縁の横断像計11画像とした。計測する筋はLM・ES・大腰筋(以下;PS)とした。脂肪浸潤計測は,Ransonら(2006)の先行研究を参考にImage Jを使用し,筋横断面積に占める脂肪浸潤面積を脂肪浸潤率とした。統計処理は,受傷時とコルセット装着後の比較をWilcoxon signed rank testにより行った。有意水準は5%未満とした。【結果】各筋の平均脂肪浸潤率において,受傷時:LM;17.262±11.312%,ES;15.898±13.667%,PS;0.870±1.158%に対し,コルセット装着後:LM;13.927±9.249%,ES;9.209±6.371%,PS;0.466±0.593%であった。これらの期間前後に有意差は認められなかった。一方,各椎体部位別では,LM仙骨上縁部に有意な減少が認められた(27.349±7.711%から15.273±9.658% P<0.05)。【結論】先行研究において,長期のコルセット装着は筋活動低下に伴い筋力低下や筋量減少が生じることが示唆され,脂肪浸潤増加も予測される。しかし,各筋ともに増加することなく,ES脂肪浸潤率は軽度(10%未満)となった。また,LMにおいて仙骨上縁の有意な減少が認められていた。LMの選択的な運動には,腰椎の動きが生じない低い筋活動量で行なうことが望ましく,コルセット装着により腰椎運動制御が制限されているため,効率的にLMにアプローチできたと考えられた。よって,コルセット装着にも理学療法実施によりLM,ES,PSの脂肪浸潤増加を予防できると考えられた。
著者
伊藤 永悟 藤本 貴之
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2012-CH-96, no.3, pp.1-6, 2012-10-05

テキストコミュケーションにおいて感情の伝達を支援する 「顔文字」 は近年、数多くのパターンが提案され様々な表現が可能となった。本論文では顔文字により受け取る感情の種類・度合いの定量調査によるデータベースを構築し、それに基づく顔文字コミュニケーション支援システムを試作する。
著者
藤本 貴子 橋本 陽
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.31-36, 2019 (Released:2020-05-26)
参考文献数
16

文化庁国立近現代建築資料館では,保存・活用のため所蔵資料のデジタル化を行っている.本報告では,データの仕様や長期保存といった建築資料館の抱える課題を共有する.また,採用を検討しているデータベースシステムAtoM,そしてこれと連動させることのできるシステムArchivematicaによるOAIS参照モデルに準拠したデジタル・データ保存の試行を紹介する.
著者
藤本 貴子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.57-73, 2020-03-16

本稿では、文化庁国立近現代建築資料館(以下、建築資料館)で収蔵している大髙正人建築設計資料群を事例に、近現代建築資料の編成記述について検討する。大髙正人(1923−2010)は、建築のみならず都市計画の分野でも活躍した建築家である。当該資料群はその活動の幅広さを反映しており、建築設計図面に加えて、大判の都市計画図や大量の報告書等も含まれている。建築資料館は2013年の開館以来、近現代建築資料の収集や展覧会開催を通じての活用とともに、資料整理の方法についても検討を行ってきた。その過程を振り返り、整理方法の再検討を行ったうえで、早期の閲覧公開を実現することを目指す観点から、近現代建築資料の編成記述方法について考察し、今後の課題について述べる。
著者
藤本 貴大 田中 繁治
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.65-71, 2016-07-29 (Released:2016-09-28)
参考文献数
24
被引用文献数
1

高齢女性腰椎圧迫骨折患者を対象に,腰部多裂筋(以下;LM)および脊柱起立筋(以下;ESM),大腰筋(以下;PM)の脂肪浸潤率を定量的な方法で計測し,筋肉の脂肪浸潤程度に特徴が見られるかを検討した。計測には,MRI 画像を利用した。MRI 画像は,第1腰椎から第1仙骨上縁までの椎体上縁と椎体中間位計11箇所を利用した。脂肪浸潤率は,各筋の横断面積とその面積に占める脂肪浸潤面積の比率とした。計測には,Image J1.47を利用した。結果,全11箇所のLM およびESM の脂肪浸潤率は,13.9~26.5%であった。PM は0.4~2.0%であり,LM およびESM と比較し有意に低値であった(p<0.01~0.001)。各筋の脂肪浸潤率とBMI とは,有意な相関関係は認められなかった。同一筋内全11箇所における脂肪浸潤率の多重比較では,有意差は認めなかった。また,骨折部と非骨折部に分け比較した場合の結果も有意差は認めなかった。以上のことより,本研究の高齢女性腰椎圧迫骨折患者におけるLM およびESM の脂肪浸潤率は,限局的ではなく腰椎全域で10%以上生じていることが明らかとなった。
著者
伊藤 永悟 藤本 貴之
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:21888809)
巻号頁・発行日
vol.2015-IS-132, no.5, pp.1-4, 2015-06-06

近年,コンピュータは高機能かつ多機能なものとなった.開発環境も洗練されたため,多様なプログラムを低労力で実現することが可能である.しかし,プログラミング初心者にとっては,開発環境を整えること自体が大きな障害となる.また,短い記述で多くの処理を実現可能であるため学習のために求められるプログラムが複雑化しやすい.初心者向けに広まっているビジュアルプログラミング言語は,あくまで記述を視覚化して直感的にしたに過ぎない.この問題を解決するため,本研究では単純な計算を機械式計算機のメカニズムを用いて多くの段階を経て計算させることで,単純なプログラムを通じたプログラミング教育を可能とするシステムを提案する.