著者
日野 幹雄 片岡 真二 金子 大二郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学講演会講演集 (ISSN:04194918)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-9, 1968-11-25 (Released:2010-06-04)
参考文献数
16

水面に浮ぶ油膜の消波作用は古くから人々の注目した現象であり, これに関する実験もいくつかみられる。しかし風波の発達と特性に対する油膜効果に関するものは意外に少ない。この論文は小型風胴の測定部に水槽部をもうけて, 表記の点について行なった室内実験の報告である。油としては水に溶解性のヤシ油 (ラウリル硫酸ナトリウムC12H25・O・SO3Na) を用いた。油の表面活性作用による表面張力の変化 (減少) と風波発生の限界風速・波高・fetch graph・spectrumなどの関係について種々興味ある結果が得られた。
著者
金子 大二郎 大西 政夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.235-244, 2003

本研究は, 中国・インドの巨大な人口増問題と新たな水資源制約時代を背景に, 現代における穀物需給の体制上の問題点と水資源不足の視点から, 穀物生産量の監視について, 現在の気温中心のモデルを発展させた光合成型のモニタリング法が必要であることを説いている.人口の巨大な両国における水制約の条件下では, 従来からの有効積算気温や植生現存量ばかりでなく, 日射と作物の水ストレスをも考慮した穀物生産指標を新たに開発することが必要である.本論文は, 世界気象データと衛星による植生指標を用い, 日射・有効気温・植生現存量・気孔開度を考慮した光合成型の穀物生産指標をモデル化し, 水資源不足時代における穀物生産量を早期に監視する方法を提案している.小麦・米・トウモロコシ等の穀物生産量の中で水稲を研究対象として最も重視する.その理由は, 水稲は食糧問題の中で単位面積当たりの収穫量が小麦より高いことから人口扶養力が大きく, また, 水資源を最も多く必要とし, 水配分の視点から重要な作物となっているからである.
著者
金子 大二郎
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学環境リモートセンシング研究センター年報
巻号頁・発行日
vol.9, pp.28-31, 2004-08

中国・インドの巨大な人口増問題と新たな水資源制約時代を背景に,現代における穀物需給の体制上の問題点と水資源不足の視点から,穀物生産量について新たな光合成型のモニタリング法が必要である。人口の巨大な両国における水制約の条件下では,従来からの有効積算気温や植生現存量ばかりでなく,日射と作物の水ストレスをも考慮した穀物生産指標を新たに開発することが重要となる。本研究は,世界気象データと衛星による植生指標を用い,日射・有効気温・植生現存量・気孔開度を考慮した光合成型の穀物生産指標をモデル化し,水資源不足時代における穀物生産量を早期に監視する方法を提案した。小麦・米・トウモロコシ等の穀物生産量の中で水稲を最も重視した。水稲は食糧問題の中で単位面積当たりの収穫量が小麦より高いことから人口扶養力が大きい。また,水資源を最も多く必要とし,水配分の視点から重要な作物となっているからである。