著者
藤綱 隆太朗 白川 和宏 石田 径子 井上 聡 鳥海 聡 金子 翔太郎 土屋 光正 宮嶌 和宏 三吉 貴大 植松 敬子 金尾 邦生 春成 学 竹村 成秀 進藤 健 塩島 裕樹 荘司 清 齋藤 豊 田熊 清継
出版者
日本救急医学会関東地方会
雑誌
日本救急医学会関東地方会雑誌 (ISSN:0287301X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.285-287, 2018-12-31 (Released:2018-12-28)
参考文献数
14

ナツメグは香辛料としてハンバーグなどの肉料理に用いられ, わが国でも容易に入手可能である。欧米では急性中毒を起こす原因物質として一般的に知られており, 死亡例も報告されている。米国の報告では自殺目的の大量摂取のほか, 意図せずにナツメグ中毒となっている例も半数以上を占めている。しかしわが国では症例報告は少なく, 中毒の原因としてはあまり知られていない。本症例は香辛料としてナツメグ10gを摂取した。その後, 浮遊感, 動悸などが出現, 不穏となった。自身でインターネット検索し, ナツメグ中毒の症状と合致することに気づき, 救急要請した。来院時, 不安感と口渇感を訴え, 興奮気味であったが, 安静にて経過観察を行い, 症状は改善した。本症例は患者自らのナツメグ摂取の申告により診断に至ったが, 本人の自覚なくナツメグ中毒に至る症例もあると思われる。そのため, 急性の精神異常を呈した症例では原因中毒物質として鑑別にあげる必要があると考える。
著者
金子 翔太 小林 郁太郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.2, pp.280-288, 2013-02-01

本論文では,SNS活発化要因の解明を目指して,Web参加者特性の解析を行う.近年,利用者の増加が目立つSNSのアクセス数や投稿数の動向を調査すると,コメント数の経時変化が収束する,トピックごとのコメント累積数がべき乗則の傾向をもつ,という二つの特徴的な結果が得られた.そこで,マルチエージェントモデルを用いて,SNSコミュニティにおけるコメント行動をモデル化し,シミュレーションを行った結果,コメント数の増加に従い参加者のコメント確率が累乗的に減少する場合にのみ二つの特徴的な結果を再現でき,実測値とも良い一致を示すことが分かった.つまり,参加者の属性として累積したコメント数の増加に従いコメント確率が累乗則で減少することを見出した.更に,実測値からモデルを用いて逆算することにより,Webコミュニティ内のトピックへ参加者が感じる魅力分布は2極化の形状が現れることを示した.これは行動学,心理学分野で導かれた消費市場へ感じる2極化魅力分布とよく一致することを示した.