著者
村田 昇 金森 敬文 竹之内 高志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.724-729, 2005-09-01
被引用文献数
2

本稿では, 近年機械学習の分野で注目を集めているアンサンブル学習の一つであるブースティングを取り上げる.特に三つの学習器によるブースティングの仕組みについて考えて, 「三人寄れば文殊の知恵」を実現するためにどのような工夫が用いられているのかを解説する.
著者
金森 敬文 藤澤 洋徳
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1-18, 2017-11-14 (Released:2018-04-06)
参考文献数
23

経験推定可能なダイバージェンスに基づいた統計的推論の研究が盛んになっている.本論文では,経験推定可能性に加えて,相対アフィン不変性を課した場合に,主に焦点を当てている.その二つの性質をみたすダイバージェンスは,ある種の仮定の下ではヘルダー・ダイバージェンスだけであると証明することができる.そして,そのダイバージェンスと良く知られたブレッグマン・ダイバージェンスとの共通部分を考えると,たった二つのパラメータをもつ簡単なダイバージェンスを得ることもできる.また,ヘルダー・ダイバージェンスの上で,拡大された統計モデルを利用したパラメータ推定も考えている.それによって,通常の統計モデルと同時に外れ値の割合をも推定することを可能にしている.加えて,通常の統計モデルのパラメータ推定は,ロバスト統計で有効とされているガンマ・ダイバージェンスに基づいた推定となり,そのダイバージェンスが内在している様々な有効な性質を,そのまま使えることになる.
著者
金森 敬文
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.97-111, 2014-09-26 (Released:2015-04-30)
参考文献数
15

密度比は2つの確率密度の比として定義され,さまざまな統計的推論と関連し,応用されている.本稿では,まず密度比の推定法について紹介する.また密度比を用いて,2つの確率密度の非類似度を測る尺度であるダイバージェンスを推定する方法について解説する.さらにダイバージェンス推定を2標本検定に応用した結果について述べる.理論的考察や数値実験を通して,提案法の優位性を示す.