著者
金澤 正憲 平野 彰雄 赤坂 浩一
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.39(1994-DPS-065), pp.145-150, 1994-05-19

多くの研究者が共同で利用する大型計算機システムでは、利用者の保存ファイルおよびセンターの提供するデータベースの容量は、増加の一途を辿っている。しかし、すべてのファイルが毎日参照されるわけではなく、3ケ月から数ケ月間まったく参照されないファイルもある。このような状況に対して、ファイルの階層化が採用されるのが通常である。ここでは、京都大学大型計算機センターで導入した利用者保存ファイルに対する階層ファイルの構成・概念と運用について述べる。さらに、利用者保存ファイルのバックアップとリカバリの方式についても述べる。
著者
渡場 康弘 酒井 晃二 小山田 耕二 金澤 正憲
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.11-17, 2006-03-20 (Released:2008-04-11)
参考文献数
11
被引用文献数
2

特異点グラフと文字認識技術を利用して, ボリュームデータ間の類似性を視覚的に比較できる手法を提案する. 特異点グラフは, ボリュームデータの特徴を三次元空間における曲線という単純な図形で表現したものである. そこで, 特異点グラフを比較するために, 二次元空間で曲線を比較する手法である文字認識技術を利用した通過ボクセル判定法を考えた. この手法は, 文字画像を各ピクセルの値で比較する手法を拡張したもので, ボクセル単位でグラフの通過状況を比較する手法である. そして, ボクセルごとの判定結果に従ってボクセルの色を決めることによって, その類似状況を可視化することが可能である. しかし, この手法にはいくつかの問題点がある. そこで, グラフが細かい線分で構成されていることから, 文字認識技術の1つである方向線素特徴ベクトルを利用して, 通過ボクセル判定法の問題を解決した.
著者
義久 智樹 金澤 正憲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.3296-3307, 2006-12-15
参考文献数
13
被引用文献数
8

近年のデジタル放送の普及にともない,音声や映像といった連続メディアデータの放送型配信において,ユーザがコンテンツを選択して視聴する選択型コンテンツに対する注目が高まっている.たとえば,2 択クイズ番組で,ユーザが回答を選択し,その回答に対する映像を視聴するといったことが考えられる.サーバは,ユーザの嗜好に応じた番組を提供できるが,選択肢となるいくつかのコンテンツを同時に放送するため,途切れのない再生に必要な帯域幅が大きくなる.しかし,コンテンツの視聴順序を考慮して効率的にスケジューリングして放送することで,必要な帯域幅を削減できる.本稿では,選択型コンテンツの放送配信において,帯域幅削減のためのスケジューリング手法を提案する.提案手法では,選択型コンテンツの状態遷移グラフから放送スケジュールを作成することで,途切れのない再生に必要な帯域幅を削減する.Due to the recent popularization of digital broadcasting systems, selective contents, i.e., users watch their selected contents, have attracted great attention. For example, in a quiz program, a user selects his answer and watch the video content againt the answer. Although the server can deliver programs according to users' preference, the necessary bandwidth to play contents without any interruption gets larger because the server has to broadcast several selective contents concurrently. However, by scheduling them effectively considering the order of contents and broadcasting them, the necessary bandwidth can be reduced. In this paper, we propose a scheduling method for broadcasting selective contents. In our proposed method, by producing a broadcast schedule from a state transition graph, the necessary bandwidth is reduced.
著者
石橋 勇人 岡部 寿男 櫻井 恒正 金澤 正憲
雑誌
分散システム運用技術シンポジウム'97論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, pp.87-92, 1997-02-06

京都大学では、全学をカバーするATMネットワークであるKUINS-II/ATMを1996年3月に導入した。このATMネットワークは、総計260台のATM交換機からなる大規模なものであり、交換機間を接続する回線容量は1.8Gbpsから311Mbpsとなっている。京都大学には、すでに全学をカバーするキャンパスネットワークであるKUINSが敷設されているが、 KUINS-II/ATMの基本的な考え方は、従来からあるキャンパスネットワークを置き換えてしまうのではなく、従来のネットワークを活かしつつ、これまでにはで
著者
高橋 康人 徳増 正 藤田 真史 若尾 真治 岩下 武史 金澤 正憲
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. B, 電力・エネルギー部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. B, A publication of Power and Energy Society (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.129, no.6, pp.791-798, 2009-06-01
被引用文献数
25 5

This paper proposes novel techniques for the improvement of the convergence characteristic of step-by-step time integrations in nonlinear transient eddy-current analyses. The proposed methods, which are based on the time-periodic finite-element method and the explicit error correction method, can extract poorly-converged error components corresponding to large time constants of an analyzed system. The correction of the extracted error components accelerates the convergence of transient calculation efficiently. Furthermore, we extend the performance of the proposed methods in nonlinear problems. Some numerical results that verify the effectiveness of the proposed methods are also presented.
著者
越本 浩央 金澤 正憲 岩下 武史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.19, pp.19-24, 2005-03-07

グリッドコンピューティングの基盤を支えるミドルフレームワークが充実し,ウェブサービスとの統合による応用面が注目されている.しかし仕様の複雑さと規模の大きさが開発と利用を困難にしている.本研究ではこの二つの問題を解決するために,RESTアーキテクチャに基づいたグリッドサービスの設計を提案し,モナドベースのRESTfulウェブサービスを構築する.RESTアーキテクチャはネットワーク上のエンドポイントのステートレス化を推し進める.またモナドはデータと計算と計算戦略を切り離すことで計算結果への参照透明性を提供する.ここではモナドを利用することでの開発の効率化とRESTfulなサービスの運用の利便性を示す.With preparedness for the Grid computing by the Grid middle frameworks, a research and development of the Grid integration as the web-service are remarkable. However it seems too complicate on developing and operating, dues to a complexity and a fleshiness of the specifications. In order to solve these two problems, we proposed a efficiency of designing the Grid-service in line with the REST architecture, and composed a web-service based on Monad. The REST architecture makes endpoints on the Net stateless. Monad makes programs be decomposed into data, functions and strategies, and provides transparency of calculus. We show an efficiency of Monad for developing and a convenience of a RESTful web-service for operating.