著者
金田 忠裕
出版者
大阪府立工業高等専門学校
雑誌
大阪府立工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:0387365X)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.75-78, 2006-07-30

地域貢献を目的としたモータ2つで動作する簡単なロボット工作入門用キットを開発した.開発したキットを用いて小学校の総合的な学習の時間で利用できるようにポートフォリオを用いた授業形態を2回の研修で32名の小学校教員に提示した.45分授業2コマ分であり,教材価格も安価で,工具もハサミのみであり,手軽に利用できるとの評価をいただいた.また,小学生には夏休みや冬休みに実施しているロボット工作教室の中で,約150名の参加者に使ってもらった.基本的な構造は一緒で,3種類の形態から自由に選んで独自の装飾を行うことができる.参加者は2時間程度でロボットを制作し,装飾後は自由に動かして楽しんだ.
著者
金田 忠裕
出版者
大阪府立工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

小中学生向けの操作型ロボットを対象とした段階的なロボット教材および作成補助資料の開発を目的とし、下記のような研究成果を得た。1.小学生向けの2つのモータで動く簡単なロボット教材を製作し、授業実践やロボット工作教室を実施した。製作の手順を書いた説明書以外に製作手順をカード形式にしたものを用意して、あえて順番を示さずに自分で考えさせる訓練をさせた。この教材を用いて、公立、私立の2つの小学校で実践授業を行った。7枚のカードを用いた実践授業では、論理的な思考力を育成することがわかった。2.小学生向けのゼンマイで動く簡単なロボット教材を製作した。茶運び人形をモチーフにしたゼンマイ動力を用いた機構を作成し、からくりの面白さがわかるようにした。杯を置くとおもりによってゼンマイのストッパーがはずれて、ロボットが動き出す仕組みを実現した。3.中学生向けロボット製作指導用として参考になる書籍6冊及びビデオ教材2件を収集し、生徒及び中学校教員の参考となる知識を整理した。4.中学生向けの競技用ロボットとして参考となる走行機構とハンドリング機構のモデルをそれぞれ21種類と7種類製作した。5.中学生向けの具体的なロボット教材として、4chリモコンで操作する走行部(車輪・クローラー・脚)の変形が可能なロボットを作成した。また車輪式で不整地走行が可能なようにサスペンション機能を持つロボットとして、2chリモコンで操作するロッカーボギーサスペンションを模擬したロボットを製作した。
著者
土井 智晴 笹原 龍樹 三藤 大地 玉利 寿靖 金田 忠裕 梅本 敏孝 葭谷 安正
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.1005-1012, 2005

Interest has grown in the potential application of robot technology at accident and disaster sites where there exists the possibility of secondary disasters, and much effort is being channeled into research in this area. Yet, much of this effort has been directed at advanced, expensive robot technologies. We have been looking at ways of realizing a readily applicable robot technology for such disaster sites, and propose a relatively low-cost rescue robot with simple, intuitive operation, that does not require power supply lines. We report on a simple search device based on a human-powered generator, an improved version of an earlier device using a direct mechanical drive for mobility.
著者
岩野 優樹 山内 慎 上村 匡敬 金田 忠裕 西 高志
出版者
大阪府立工業高等専門学校
雑誌
大阪府立工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:0387365X)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.57-63, 2006-07-30

本校システム制御工学科において4年生で展開する「基礎研究」は,学科設立当初より「ものづくり」教育の一環として,ロボット製作を主テーマに課題を設定し,種々のロボットを製作してきた.2005年度は,ここ数年世界各地で大小様々な災害が多数発生しているという社会情勢を踏まえ,災害現場の情報収集を行うことを主目的に「小型飛行機による災害監視システムの製作」とした.本稿では,2005年度に実施した「基礎研究」を紹介し,各班の成果を事例に挙げ,その教育的効果について述べる.
著者
井上 伸治 村田 真奈美 村上 浩徳 西田 好光 蝉 正敏 金田 忠裕
出版者
日本高専学会
雑誌
日本高専学会誌 : journal of the Japan Association for College of Technology (ISSN:18845444)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.1-4, 2011-07-31

ロボカップジュニアに参加している子どもたちの要望や基礎研究を基に,ルール変更のため対応が必須となったサッカーゴールの塗り分け色を判別する,低価格なカラーセンサモジュールの開発を行った.市販のデジタルカラーセンサを使用し,レンズとして市販のアクリル球を用いるなど低価格化のため工夫した.また,外寸やインターフェースなどは従来のロボット教材との親和性を確保した.構造やアルゴリズムを工夫して子どもたちにも扱いやすく,実用的なセンサモジュールを開発し,商品化まで行うことができた.
著者
奥川 雅之 金田 忠裕 大須賀 公一
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集 第48回システム制御情報学会研究発表講演会
巻号頁・発行日
pp.207, 2004 (Released:2004-09-01)

本論文では,レスキュー活動をテーマにしたロボットコンテストと関連する啓発活動を含む「レスコンシーズ」の概要とその将来性について述べる.地域によっては主として発生する災害の種類が偏っている可能性がある.ロボットや競技場を小型なものとし,開催を容易にすれば,地域に密着した災害をテーマとして競技会そのものを提案することが可能になり,各地域でレスコンが開催され,レスキューロボットに対する認知が高められる.このような小規模かつ提案型ロボットコンテストやその一連の啓発活動に対して,各地にレスコンの種をまくことにちなんでレスキューロボットコンテストシーズ(以下,レスコンシーズ: ResCon-Seeds と略する)と呼ぶ.レスコンシーズは,競技会(フィールドやルール)そのものを主催者側が提案することによって,レスキューロボットに対する認知向上を目的とする.