著者
奥島 美夏 池田 光穂 石川 陽子 鈴木 伸枝 永井 史男 高畑 幸 服部 美奈
出版者
天理大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

本研究は保健医療人材の国際移動に関する学際共同研究であり、日本・東南アジア間で2008年より開始した経済連携協定(EPA)による外国人看護師・介護福祉士候補の送り出し・受け入れを軸として、送出諸国(インドネシア・ベトナムなど)の保健医療・教育・移住労働を先進モデル国であるフィリピンと比較つつ課題を分析した。送出諸国は、1990年代の中東・英米での受け入れ開放政策や2015年末のASEAN経済統合をうけて人材育成・学歴引き上げを急ぐが、受け入れ諸国との疾病構造や医療・教育制度の相違などから必ずしも即戦力にはならず、ポストコロニアル的紐帯が薄い日本では職場適応・定住化にも困難があるとわかった。